おとなのIT法律事件簿 - 弁護士が答えるネット社会のトラブルシューティング

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おとなのIT法律事件簿 - 弁護士が答えるネット社会のトラブルシューティング

  • 著者名:蒲俊郎
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • インプレスR&D(2014/05発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)

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内容説明

軽い気持ちでソーシャルメディアに投稿した「つぶやき」が大きな騒ぎになったり、ITが社会に浸透して便利になった一方で、これまでにないトラブルが生活からビジネスまでさまざまな場面で起こっている。本書はネットにまつわる生活のトラブルやビジネスへの影響を法律面から解説する。法律ケーススタディ。YOMIURI ONLINEの大人気連載大幅加筆。ソーシャルメディア時代の法律解説書の決定版。

目次

はじめに
CASE1 SNSで不祥事続発、企業における事前の防止対策の決定打とは?
1.SNSの急速な普及
2.ソーシャルメディアとは
3.SNS利用にともなう事件例(1)
4.SNS利用にともなう事件例(2)
5.これらの事件における「特有の事情」―実行者に悪いという自覚がまったくない
6.事故を予防するには、急速かつ無制限に伝達され拡散する可能性をもつ新しいメディアであるという「特殊性」をしっかりと教育するのが一番効果的
7.具体的にどのような教育を施すべきか-Twitter、Facebookにおける情報伝達の特徴に対する理解の必要性
8.定型的なコンプライアンス研修ではなく、ソーシャルメディアの特色に合わせた独自の社員教育を実施すべき-社員にとってのリスクを明示する
9.ソーシャルメディア・ガイドライン制定の是非
10.ソーシャルメディア・ガイドライン作成の際の留意点
11.一部の企業にあるSNS制限論
12.まとめとして
(関連相談①)
(関連相談②)
(関連相談③)
(関連相談④)

CASE2 SNSトラブルで非難殺到、適切な“鎮火”方法は?
1.新しいステージに入ったソーシャルメディア対策
2.事後対策の一般論
3.火種の早期発見の重要性(ウェブモニタリング)
4.早期の鎮火活動
5.事実を誠実に開示する
6.事実を隠蔽したとの印象を与えないための配慮
7.事故対応でもSNSを積極的に利用する
8.鎮火に成功したとされる具体的事例(1)
9.鎮火に成功したとされる具体的事例(2)
10.一番大事なのは、発見、決断におけるスピード

CASE3 違法サイトと知らず曲をダウンロード、私は犯罪者?
1.違法ダウンロードに対する刑事罰の新設
2.2009年末まで違法アップロードだけに刑罰規定
3.2010年1月からダウンロードも違法に(ただし、刑罰規定はなし)
4.2013年10月1日から違法ダウンロードにも刑罰規定
5.どのような行為が刑事罰の対象に?
6.各要件についての解説
7.違法ダウンロード刑事罰化に対する反対の意見について
8.実際の運用はどのようになるのか?
9.その他の重要な改正内容

CASE4 息子が夢中のソーシャルゲーム、いったい何が問題?
1.ソーシャルゲームにおける、未成年者への高額課金騒動の再燃
2.突然の「コンプガチャ」規制
3.「コンプガチャ」とその問題点
4.消費者庁の判断内容(コンプガチャは違法)
5.ネットビジネスと法律のかかわり
6.「リアルマネートレード」とは?
7.ネットにおける懸賞とギャンブルとの関係
8.人を引きつけるゲームの原点へ回帰を

CASE5 格安食事クーポンをネットで購入、調べたらいつもその値段、問題では?
1.スカスカおせち事件の記憶
2.ネットにおける不適切な表示の問題
3.消費者庁による新しい指針の公表
4.フラッシュマーケティングについて
5.二重価格は古くて新しい問題…本間ゴルフ事件
6.二重価格とは?
7.二重価格の許容範囲
8.まずは割引クーポン共同購入サイトに相談を

CASE6 メール内容を解析して広告表示 通信の秘密の侵害では?
1.インタレストマッチ広告と通信の秘密
2.ヤフーだけが問題とされた背景
3.通信の秘密の内容
4.総務省の判断
5.メール解析を許容するかどうかは利用者の判断
6.パーソナライズ化が進むネットの世界

CASE7 ネットでなりすまし被害 カード利用の代金を支払わなければならない?
1.ネット取引でのなりすましは容易にできる
2.クレジットカードを利用したなりすまし
3.長男がなりすまし犯人というだけで責任を負わなければならないのか?
4.長崎地方裁判所佐世保支部判決の詳細
5.判決の影響
6.まずはカード会社と交渉を
7.メディアをにぎわす「なりすまし事件」

CASE8 薬のネット通販なぜダメ。再開の見込みは?
1.裁判所が医薬品のネット通販を容認
2.医薬品のネット販売規制
3.「法律」ではない「省令」による規制
4.「法律」と「省令」の関係
5.裁判所の判断
6.なぜ、ネットでの医薬品販売が完全に再開されないのか
7.改正薬事法の功罪

CASE9 ネットショップから支払い済み商品が届かない。返金請求はネットモールに?
1.ネット上での買い物のメリット、デメリット
2.ネットモールは原則として責任を負わない
3.ネットモールに対して責任追及できる場合もある
4.それ以外でネットモール運営者に責任追及できる場面
5.サイト運営者に一定の責任を認めた判例も
6.まずは、ネットモールと協議を

CASE10 ネット通販で暴力団員に商品を販売したら、暴力団排除条例違反?
1.東京都暴力団排除条例の施行
2.そば屋の出前も条例違反になる?
3.一般的に、ネット通販での販売行為が違法な利益供与になることは考えにくい
4.ネット上の利用規約等を改定する必要性
5.暴力団員であるかどうかの確認

CASE11 “一方的な通告”でポイントが消失した…
1.ポイントに対する規制の可否
2.企業におけるポイントの重要性
3.ポイントと電子マネーの違い
4.ポイントは、利用規約によって規定されている
5.利用規約による拘束力
6.規約で多数の利用者との個別契約を省略
7.利用規約の変更の場合は?
8.「ポイントの条件変更は最低1か月前には告知」のガイドライン
9.以上を総合して

CASE12 激安PCのネット購入がキャンセル、納得できない
1.誤表示価格での販売はまれ
2.まずは、利用規約の内容を確認
3.誤表示に関する利用規約がない場合は……
4.表示価格が誤りであることを注文者が認識していたか否かが焦点に
5.以上を総合して

CASE13 個人情報の流出で苦痛。慰謝料の相場は?
1.おわびの相場はワンコインから!?
2.1万円のお詫びは“異例の高額”
3.裁判提起した場合の賠償額は?
4.日本における慰謝料額の現状
5.個人情報の提供は最低限にとどめる

CASE14 スマホで出会い系に個人情報が流出、その対策は?
1.PCからスマートフォンへ
2.スマートフォンに存在する膨大な利用者情報
3.人気アプリ名をかたり、ウイルス配布
4.不用意な情報収集でIT企業が解散に追い込まれる例も
5.commでの利用規約を巡る騒動
6.コンピュータウイルスに関する罪
7.スマホに向けられた違法アプリの危険性
8.当たり前のことをきちんと実行する!

CASE15 「帰るメール」でまさかの懲戒処分?
1.会社負担が軽微なら私的メールOKの判例も
2.出会い系サイト利用メールで懲戒解雇も
3.そもそも会社のメールチェックは適法か

CASE16 昔の知り合いからネットを使ったストーカー行為、どうすればいい?
1.相次ぐストーカー被害
2.ストーカー規制法とは
3.禁止された8つの行為類型
4.ストーカー行為とは
5.具体的な手続き
6.ストーカー被害にあったらまずは警察へ
7.ネット時代には特有の自衛策を講じる必要も
8.GPSで自宅住所の割り出しも

CASE17 貯めこんだ電子マネーやポイント、発行会社が倒産したらどうなる?
1.電子マネーの急速な拡大
2.電子マネーとは
3.プリペイドカード法
4.資金決済法の成立
5.資金決済法による規制
6.チャージ金額 少なくとも2分の1は保護
7.サービス停止の場合は?
8.ポイントについて
9.おまけ、景品は規制の対象外

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