内容説明
つらさ、切なさ、何かを乗り越えようとする強い気持ち、誰かのことを大切に想う励まし……。エリーが本当に思っていることを赤裸々に、自身も驚くほど勇敢に書き記した、詩と短篇小説。文庫化にあたって、大幅に加筆修正しました。言いたくても言えない、思いばかりがつのってパンクしそうな人に読んでほしい、宝物のような一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りゅう☆
106
心に溢れ出した思いを心の箱で表す、心細い平均台を渡った後に得る満足感と喜び、ドアの向こうの違った世界との出会いに終止符を打てた勇気の選択、思いの届かないメッセージボトル、「もしもし」を聞いて孤独じゃないことを感じたり。たとえ受け入れられなくても、否定されても『思いを伝えるということ』を様々な形の詩と物語で教えてくれた大宮さん。生まれた思いを伝える勇気を分けてくれたり、次へと進むために最後まで火を見守る「たき火」や「周りを傷つけてるあなたへ」は立ち止まってた自分の背中をそっと押してくれるような感じがした。2016/05/30
おくちゃん🌸柳緑花紅
72
「言葉のプレパラート」が良かった。ごめんねって言って亡くなったあの人は何に対して謝ったんでしょう。プレパラートを作ることを禁止している国、見えないものを見えるようにする行為は禁止。見えないものは見えなくていい❓それでも作ってくれたおじいさん、あの人のごめんねのプレパラート♪顕微鏡を60倍まで拡大したときに見えてきたもの・・・あなたもこの顕微鏡を覗いて見て下さい。ごめんねの正体、真実の思いを2015/07/07
ひろちゃん
68
詩集。私は思いを伝えて玉砕してきたし、思ってることを言ってしまって傷つけてきた。感謝なら言えるけど大人になるにつれ、安易に思いを伝えるということが出来ない。けど、多分思いが言えなくて、言っても叶わなくて、胸に秘めてればいい感情で、でもどうしても溢れだしそうな思いを持っている人とかだったら泣き出しそうな気持ちになると思う。2016/10/08
まひと
47
たまたま本屋さんで目に止まった一冊。出会えて良かったです。『離陸』『1日の終わり』『シャッターとたき火』『周りを傷つけているあなたへ』が特に好きでしたが、本当にどれもとても素敵で思わず涙が出てきました。大宮エリーさんの言葉が心に染みます。思いを伝えることはなかなか難しくて、どうにも逃げてしまいがちです。怖かったり、恥ずかしかったり、面倒くさかったりして自分の思いをなかったことにする。でも伝えられたら確かにスッとするし嬉しくなるのも事実で。それがどんな思いであれ、結果がどうであれ、私は伝えたいと思いました。2014/11/23
まーちゃん
40
ええーっ、マジで?!(>_<)エリーさんを見習い「恥かしさ」に悶えながら渾身の思いで吐き出した言葉が…消えてる?!(°_°)??ガーーン!!(T_T)コレってやっぱりメッセージボトルに入ったまま、人知れずどこかの岸辺に辿り着いてしまったのかしら。書き直す気力はないしなぁ。読メあるある、だよね。いいんです、自分の「伝えたい思い」やその周辺とかなり突っ込んで向き合うことが出来たから。もういいんです(苦笑)2015/02/03