文春新書<br> 漱石「こころ」の言葉

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文春新書
漱石「こころ」の言葉

  • 著者名:夏目漱石/矢島裕紀彦
  • 価格 ¥794(本体¥722)
  • 文藝春秋(2014/08発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166609772

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内容説明

辛くなったら漱石先生に聞こう!
代表作「こころ」が朝日新聞に連載されたのは1914年。それからちょうど百年にあたる2014年、またまた夏目漱石はブームの様相を呈しています。漱石は小説家であると同時に、人生を探究する哲学者であり、文明批評家であり、さらには頑固で短気で癇癪持ちといったイメージとは裏腹に、若い門弟や友人の相談にのって的確なアドバイスや励ましを与える慈父のような存在でした。彼の遺した小説、随筆、評論、書簡、俳句、漢詩などにも、百年後を生きる私たちの指針となる言葉があふれています。
「人を観よ。金時計を観るなかれ。洋服を観るなかれ。泥棒は我々より立派に出で立つものなり」「余計なことをいわずに歩行いていれば自然と山の上へ出るさ」「本を読むばかりで何にもできないのは、皿に盛った牡丹餅を画にかいた牡丹餅と間違えて大人しく眺めているのと同様だ」「あなたの生涯は過去にあるんですか、未来にあるんですか。君はこれから花が咲く身ですよ」「夫婦は親しきを以て原則とし、親しからざるを以て常態とす。君の夫婦が親しければ原則に叶う。親しからざれば常態に合す。いずれにしても外聞はわるいことにあらず」……。
本書は、ユーモアと真理に満ちた234のメッセージを厳選した名言集です。ご一読いただけば、文豪が「あなたの心の師」と感じられることでしょう。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tokotoko

36
私、恥ずかしいけれど、漱石さんって、坊ちゃんしか読んだことがありません。そして、少し首をかしげて考えるポーズをとる漱石さんの写真と、坊ちゃんの舞台の道後温泉にちょっと行ったくらいしか、漱石さんとの接点がありません。だけど、ふと読もう!って借りました。大きな8章の中でいろんな言葉をかけてくれます。あとがきで編者の方が「解釈は読者に委ねたい。漱石さんと存分に向かい合ってほしい」って書かれてました。それができる1冊だと思います。ぜひお気に入りの言葉、探してみてね!きっといっぱい見つかって、元気も出てくるからね!2014/07/22

ロマンチッカーnao

24
再読。どの言葉も胸に来る。全ての言葉をノートに書き記しておきたい。余はわが文をもって百代の後に伝えんとする野心家なり。 100年先の人々にも伝わるように、意識して書いていたんですね。とてつもない意識の高さですね。そして、現実的に今も僕たちは漱石を読み続けています。意識が高く、野心家で、そして、際立った人格を持った人だったんでしょうね。 ここは後でノートに書いておこうと思って付箋を貼ってたら、付箋だらけになってしまって、どうしようもなくなってしまいました。良い本です。2017/07/15

white

18
100年前も21世紀も、どれだけITが発達しようと、人間の本質は変わらない。漱石が送った書簡の中には、まるで100年前から今の自分に宛てて書かれたと思うようなものがあり、人間はいつの時代も同じようなことで悩み、考え暮らしてきたのだなと感じた。2017/05/30

ikedama99

10
朝に読む本。漱石の小説は読んではいるが、このように書簡やそのほかの文章から取り出したものを読むのははじめてだ。漱石のもつ知性や博識だけではなく、より暖かい心遣いや粘り強さ、または迷いのようなものも感じ取れる言葉の集まりだったと思う。漱石の文章にもっともっと触れたくなった。知り合いにもすすめた。2020/06/06

ペンギン伊予守

7
小説に時間を割く余裕がなくなると、編集された物に手を出し始めるのですが、さりとて漱石は読まねばなるまいと思うほどに、よく編集された本でした。2015/02/23

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