岩波新書<br> 日本語スケッチ帳

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岩波新書
日本語スケッチ帳

  • 著者名:田中章夫
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 岩波書店(2014/08発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004314806

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内容説明

「お・も・て・な・し」は,新語・流行語大賞をとった話題の身ぶり言語だが,エジプトでは,あの動作が「静かに!」を,コロンビアでは「沢山ある」を表わすという.五輪・野球などスポーツ用語の誕生秘話,外国では通用しない外来語,「自分をほめてあげたい」の意外なルーツなど,日本語の面白い世界を楽しめる一冊.

目次

目  次
   まえがき

 Ⅰ ニホン語は、いま
   お・も・て・な・し/ 「アッ、やば!」/ 「ウッソー!」「ホント?」/不自然なニホン語
 Ⅱ 揺れ動く言葉
   鳥肌が立つ/転石、苔を生ぜず/君子豹変/なでしこジャパン
 Ⅲ 人名と地名
   たまサン・カスさん・悪魔クン/アキハバラか、アキバハラか?/大坂から大阪へ
 Ⅳ 東のことば、西のことば
    「イジワル」vs.「イケズ」/カントダキ・ニヌキ・アツヤキ・テンプラ/ 「行っチマッタ」「行っチャッタ」「行っチッタ」/置いテアッタ→置いチャッタ、行っテアッタ→行っタッタ/ 「カブリナ!」と「カブリーナ!」
 Ⅴ 外国語から外来語へ
   ボランティア/デパート/大人・小人/Japanglish→Japlish/アジヤからアジアへ
 Ⅵ スポーツのことば
    「五輪・パラ五輪」の誕生/ 「野球」「庭球」「サッカー」誕生譚/応援のコトバと雰囲気
 Ⅶ 翻訳の世界
   超意訳と超直訳/絶妙の訳「MOMIKESU」/原文と訳文──用語のバラエティー/夕陽が「赤い」のは日本だけ?
 Ⅷ 文体・表現・敬語など
    「~ダ体」と「~デアル体」/ 「~サセテイタダキマス」のお生まれ/間違いやすい敬語/婉曲な命令・ストレートな命令/レル言葉・ラ抜け言葉・ラ抜き言葉/テヨダワ言葉・書生言葉・ザアマス階級・ベランメエ調
 Ⅸ 語法と用字の諸相
    「沖縄ヲ返せ」か「沖縄(ニ)返せ」か?/指示詞の世界/仮名遣い、苦難の歴史/語法の移ろい、用語のゆらぎ
 Ⅹ 変身するコトバ
   星々・点たち/自分をほめてあげたい/リラの花咲く頃/デマ、噂そして風評被害
   あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

23
TPP亡国ならぬ、日本語亡国とは(ⅱ頁)。いつの時代でも、常日ごろ、耳にするやりとりや、何気なく口にしているコトバの中に、立ち止まって考えてみると、失礼な応対や、おかしな受け答えになってしまうものが、あちこちにころがっている(14頁)。英語も中国語も言語状況や、生じる日本語とのズレを理解するのは難しい(86頁)。2014/12/10

風花 kazahana

6
言葉のあれこれ 雑学の様なことが 数々書かれていました。時代によって言い回しの流行りがあったり 地方によっても 言い方が違うものもあったり興味深かったです。同じ言葉でも ちょっとした語尾の変化でニュアンスが変わる日本語に 外国人が言葉を習得する上で 頭を抱えるという話も納得でした。私でもあの 言い方で大丈夫だったかな?と 思うときもあったりしますから。最後の方で 記事やネットの世界で 言葉が曲げて伝えられたり 翻訳で違ったり 憶測で書かれたりという話が出てきて 改めて 鵜呑みというものは怖いと思いました。2021/07/10

浅香山三郎

6
山口仲美さんの『日本語の歴史』、水谷静夫さんの『曲がり角の日本語』、中村桃子さんの『女ことばと日本語』などに続いて、日本語に関する新書を読む。「日本語の乱れ」を歎くのではなくて、日々変はりゆく日本語表現の可能性の方に目を向けてをり、興味をそそられる。「ら抜き言葉」は、かつて「ら抜け言葉」と呼ばれ、その前には「レル言葉」であつたといふ歴史を辿ると、何故かくも標準語を話す人々に「ら抜き言葉」が忌み嫌われるかが見へてくる。「行っちまった」「行っちゃった」「行っちった」の流布の例とも合はせて興味深い。2015/12/18

space shatoru

3
いろいろな地域に移り住んだが、大阪出身であるため、関西圏の言葉を話す私には、東の言葉、西の言葉などが面白く、興味深く読ませていただいた。 さらに、現代の日本語は日々進化?もしくは退化?いずれにせよ流動的に変化していくのだということが分かった。江戸時代から今までの約400年で、言葉は様変わりするのも興味深いかったです。2014/09/11

アイボリー

2
言語は変わりゆくもの。誤用が広く用いられるようになって、新たな意味として追加されるというのはよくある話ですが、そういった言葉の変化に興味がある者として、なかなか面白い書でした。「スケッチ帳」というだけあって、日本語を多様な視点から観察しています。日本語の語彙の豊かさについてなど、興味深い内容ばかりでした。国語学に関心がある人も、そうでない人も、日本人なら一度読んでおきたい本だと思います。2017/01/20

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