文春文庫<br> 越前宰相秀康

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文春文庫
越前宰相秀康

  • 著者名:梓沢要
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 文藝春秋(2014/01発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167838874
  • NDC分類:913.6

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内容説明

家康が恐れたただ一人の息子――父・家康に疎まれ、秀吉の養子に出された秀康。関ヶ原の戦いの後に越前、福井藩の藩祖となり徳川幕府を支えた男の波乱に満ちた生涯。

家康を父に持つ於義丸は双子で生まれたため、忌避される。兄信康のとりなしで家康に息子として数年後に認知させた。しかし、秀吉の養子として徳川家を出され、豊臣秀康と名乗らされた。それも束の間、関東の名族結城家に養子に出され、父・家康の監視役とされる。家康が恐れた息子の短くも波乱の生涯を描く歴史巨編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

102
結城秀康に興味を持ったのは司馬遼太郎氏の「関ヶ原」と「城塞」を読んでから。晩年、疱瘡を病んだ秀康が桜を見る場面が印象的であった。本書では秀康の34年の流転の生涯が描かれている。秀康は徳川家康、豊臣秀吉、結城晴朝の3人の父がいた。家康の次男として生まれながら、双子のため三歳まで家康の子として認められず。その後、人質として秀吉の養子となり元服。望外の栄立を遂げる。豊家の為に働く決心をするも、秀吉に実子鶴松が産まれ、北条征伐の後、関東の名家結城氏の世継ぎとなり、関ヶ原後は越前一国を加増される。彼らの一生は家を2015/07/19

はるわか

26
父と子は、哀しいものでございますな。/自分はいったい何者なのか。/信じきることはできないが、願うことはできる。/相手が誰であろうが、敗北が目に見えていようが、真っ向から戦を挑んで雌雄を決する。自分はそういう人間でありたいと心のどこかでこだわっている。結城秀康、お万の方(小督の局)、永見貞愛。智鯉鮒神社。本多重次、本多富正、結城晴朝。徳川家康、豊臣秀吉。石田三成、上杉景勝、直江兼続。2017/10/22

スー

23
結城秀康は2冊目です、前に読んだ本と違い秀康は双子として産まれた。当時は双子は畜生腹と呼ばれ忌み嫌われ殺されたりしていたようで、母親のお万は家康に殺されないために逃げて出産する。お万も家康の正妻築山御前との関係は良好、前の本ではお万は木に縛り付けられ打ち据えられていた。秀康は実戦経験がないのに将として高くて評価されているのは2度も養子に出され信頼していた人に見捨てられるという苦難に陥った事で強くなったのだろう。結城秀康は好きな武将なので楽しく読めました。やっぱり家康嫌い。2018/08/14

誰かのプリン

21
双子で生まれたため家康から忌み嫌われた秀康。 秀吉の養子という名の人質に取られ、その後またもや結城家に養子に行かされる。その不運で短い人生が描かれている。初読み作家さんで大変読み易い本でした。2017/11/12

onasu

18
徳川家康の次男、越前松平家の祖、結城秀康の生涯、と言うより生母お万との二代記。この人物は、植松三十里著「家康の子」以来の2冊目。  豊臣家への養子縁組、同じく妾腹の年下の秀忠への継承、結城家入りと次いでの窮地、父に疎まれているのか、との葛藤。  結城晴朝で父は3人目となるが、唯ひとりの母お万と双子の弟貞愛との交わりがよすがとなる。大坂との関係がきな臭くなった折、家康の元を去り、単身、秀康の前に現れたお万。その後も生涯を共にする。貞愛も病身ながら、兄の心に添う。  大河ドラマにしても、おもしろい題材だ。2013/12/22

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