岩波新書<br> 土と生きる - 循環農場から

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岩波新書
土と生きる - 循環農場から

  • 著者名:小泉英政
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 岩波書店(2013/12発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784004314431

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内容説明

野菜は季節で出来不出来もあるが,百種以上をつくる百姓の誇り.食べる花やパンも詰めて送り出す一箱の産直野菜は,里森の落ち葉堆肥が命の無農薬・無化学肥料の結晶.巨大空港が風景を変えた地で有機農業の豊かな世界を探究し続ける著者が放つ,穏やかな不屈のメッセージ.日日の仕事と回想,3.11後の土への思い.

目次

目  次
   はじめに

 Ⅰ 循環農場の風景
  一箱の世界
  ミミズが山からやって来た
  茅の堆肥
  里山有機農業
  六十億の森
  落ち葉堆肥を抱いて
  見学会というひとつの旅
  目釘通し
  ひとひろの縄
  時がついてくる

 Ⅱ 野菜たち
  日照りを届ける
  水を求めて
  芋名月
  天の恵み
  皮がおいしい
  無肥料畑
  里山の冬
  冬の時間
  竹を使う
  ヤマイモのように
  森とともに
  春を感じて
  サクラの記憶
  五月の色
  立夏・豊作
  ねぎ坊主
  花を食べる
  梅雨の竹林
  森のお返し

 Ⅲ 地続きの被災地
  あさぎ色の畑
  気仙沼の日

 Ⅳ 国に拠らず
   十九歳の頃/非暴力と町鳶/よねばあちゃん/強制収用/よねの養子になる/微生物農法の会/三里塚ワンパック/輪が拡がる/「占有移転禁止」/畑に泊り込み/子連れ五家族/木の根の直さん/成田空港開港後/運動の分裂と収束/畑に没頭する/循環という言葉/ひとつの終わりへ/出発のラブレター/試行錯誤の連続/よねの畑/和解成立/終っていない

 Ⅴ 一歩ずつ、一つずつ
  セシウムと向きあう
  不検出の知らせ
  もう一度里山へ
  一歩ずつ、一つずつ
  天衣無縫の彼方へ
   循環の流れ(抄)
   おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

20
ひとつの生き方がここにあ。前半の部分は、期待した内容だったが、後半は少し違うと思う。タイトルとは違うなという意味で。循環・・時間というものを、いやでも考えざるを得ないものがある。年という単位でものごとを考え、そういう軸足で準備をし、繰り返すこと。改めて、”土”というものを考えた。果たして、自分の畑の土はどうなのだろうと。2015/08/06

メタボン

14
☆☆☆ せっかく軌道に乗った循環農場なのに、震災そして原発事故によりまた土づくりから出直さなければならないのは本当につらいことだと思う。しかし筆者は前向きである。筆者の文章からは季節感が良く感じられ、何より野菜への愛情に満ち溢れている。里山は日本にとってそしてのちの世代にとって何よりも大事。きちんと残していかなければ。2014/04/13

壱萬弐仟縁

13
巻末に「循環の流れ(抄)」(213頁~)。「自分の食べるものを自分で作るという働きの形」。手間を厭わない(ⅱ頁)。自給の本質。そもそも6次産業化は地産地消が先決。循環型社会を構築する循環農場での試み。江戸時代、木曽材奉行補佐格の寺町兵右衛門の『木曽山雑話』の里山論も調べてみたい(15頁)。「里山有機農業は、単に里山を利用して堆肥材料を集めるという行いにとどまらず、村の風景をすがすがしいものに作り変える、村の暮しを豊かにする、そんなことに結びつく作業として村人に受け入れられ、共感を産んでいる」(26頁)。2013/11/14

tu-ta

5
小泉さんの足跡が小泉さんの暖かい文体で書かれていて、気持ちよく読めるし、よねさんの養子に入った経過なども初めて知ったのだけど、もう一つ核心に迫れていないようにも感じる。それは彼が他者を決して非難しないからかもしれない。あと、非暴力についても、そこに至る経過が知りたい。 ともあれ、いい本だと思う。 メモを http://tu-ta.at.webry.info/201311/article_2.html にまとめた。2013/11/04

k_jizo

4
★★穏やかな里山や畑の描写から一転、三里塚闘争、原発と言う生々しい現実が迫ってきます。その中で筆者は前向きに里山の未来を見据えます。2014/06/12

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