内容説明
「岩手や日本の為になる人間ではないとわかり離婚いたしました」(妻・和子の手紙)
『週刊文春』で妻・和子からの「離縁状」をスクープした著者が、
20年以上の小沢一郎取材の成果をすべて注いだ衝撃ノンフィクション!
家族の亀裂――。それが「政治家・小沢」崩壊の引き金だった。なぜ妻と3人の息子は小沢のもとを離れたのか? 隠し子を別の愛人に預けたのは何故か? 父・佐重喜と母・みちとの間の秘密とは? 小沢一郎という平成の政局を牛耳った政治家の人間性に潜む謎に迫るノンフィクション。
目次
第1章 妻・和子からの「離縁状」
第2章 被災者・黄川田徹の告白
第3章 小沢一郎に嫁いで
第4章 父親の証
第5章 佐重喜とみちの秘密
第6章 永田町の父と母
第7章 淋しき小沢の王国
第8章 家族と王国の崩壊
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Takahiro Terui
3
政治家とは公人であるがゆえに、日常の全てから、嗜好、思想、主義と絶えずさらけださなければならない。ことさら、その傾向が益々強くなっている気がするが、個人情報保護がこれだけ跋扈している中で政治家にはないのかと思ってしまう。政治家としての評価よりも、なんだかなぁと思った一冊。2013/12/18
ひとまろ
3
良くも悪くも話題を振りまく政治家である。 本書は妻であった和子氏による離縁状から始まる。 あの3・11での敵前逃亡や隠し子や愛人のことなど赤裸々に記載してある。 先の衆院選、参院選での没落ぶりは吸引力を失ってきたことを示しているのかもしれない。 2013/08/31
Akio Kudo
2
★★★★★ 読んでいて胸が痛くなる。和子夫人の小沢に対する絶縁の手紙がそのまま裏表紙に載せてあるのもポイント。ドキュメンタリーとしてはこれ以上ないかもしれない2021/12/24
gtn
2
東日本大震災後、放射能が怖くて、地元へも入らず逃げ出した小沢。小物である。著者は、小沢の経歴に田中角栄を重ね、その類似点を並べていくうち、角栄よりも、むしろその娘眞紀子とそっくりであることに気付く。二人に共通するのは、"親の心子知らず" "恩知らず"。結局、覇道が通用しないことは、二人の現状を見れば分かる。2017/12/23
Noburin
2
July29/2013。参院選で息絶え絶えの小沢一郎だが同郷の著者が涙ながらに介錯した本。かつて田中角栄の秘蔵っ子として実力を蓄え、国民の多くが総理大臣にと期待した人物の足跡を知るのは貴重。前半は1年前に週刊文春に書かれた妻和子の支援者に向けた手紙を掘り下げ角栄の人間味と小沢の冷徹さの対比を描く。隠し子よりも「震災後、岩手に入らなかったのは放射能が怖かったから」との内容は小沢一郎の政治生命を絶った。後半はゼネコンを使っていかに岩手県を小沢王国にしたかの記述。最後は孤独な小沢一郎の情景描写。2013/07/29