トラウマ

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トラウマ

  • 著者名:宮地尚子
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 岩波書店(2013/04発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004314042

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青蓮

115
読友さんの感想から。心の傷と言われる「トラウマ」について基本的な知識から、その実態や社会的、文化的な関わりも含めて書かれた本。特に「トラウマ」を「環状島」に喩える説明は非常に解りやすかったです。「トラウマ」を癒すのには、様々なアプローチが必要ですが、究極の心のケアは「とまどいながらもその人の側に居続けること」だと言います。簡単そうで意外とこれが難しい。そしてよく考えなければいけないのは、自分達が加害者になってしまっている可能性があること。加害の「正当化」についても、はっとさせられました。勉強になった1冊。2017/04/09

ネギっ子gen

60
様々な要因と複雑に絡み合い、本人や周囲にも長期に影響を及ぼすが、目にも見えず言葉にもなりにくい、「トラウマ――心の傷」の入門書。<虐待は、主体性を育てる機会を子どもから奪います。自分の望むことを選択しても安全であり、自分にはその価値があるという感覚や、自分に望ましい判断を試す自由な機会を子どもは奪われます。それらの自己尊重感や試行錯誤の経験抜きに人間は成長していけません。子どもの心のままの自分を抱えた大人の身体という意味でも、アダルトチルドレンという呼び方は言いえて妙なのです>。この一文に、共鳴大!⇒2021/08/05

しょうじ@創作「熾火」執筆中。

31
【1回目】水島広子さんの本に続けて読んだ、トラウマ関連の本の2冊目。まさかそのものズバリのタイトルで岩波新書が出ているとは思わなかった。感想は、頭を冷やさないと書けそうにない。▼180916追記。自分にもトラウマ的体験があったらしい。つまり、単なるストレスであるより、トラウマとして考えた方が辻褄が合うことがあったことが思い起こされた。当事者が読むには辛いかもしれないが、サポートできる親近者が読むといいかもしれない。2018/09/06

壱萬弐仟縁

15
トラウマとは、身体の傷(ⅱ頁)。ストレスもトラウマが含まれるようだ(5頁)。PTSD以外、抑うつ症状、各種障害、依存症、最悪、自殺企図も(24頁)。他著でもみたことがある、デジャブ感のある44頁の環状島を使った心理分析図。トラウマの核心、被害者が真ん中。沖縄の人は、戦時下のトラウマのために、本土の2倍の精神障害で苦しむ方がおられる(213頁)。この戦後責任をだれが果たすのか。2013/11/11

くさてる

13
読んでいるうちに手が震えるような思いになった。専門家による最新の知見と経験に基づいた「トラウマ」の解説書。人間が生きているうちに、大きな心の傷に出会うこと、或いは大事なひとが心の傷を抱えてしまうことは珍しくないことのはず。なのに、それに対しての人々の理解はまだまだ遠いことが分かり、回復への道のりを考えると重苦しい気持ちになる、けれど、けしてセンセーショナリズムに走ることがない著者の誠実な視点が救い。東北の震災から二年がたとうとするいま、多くのひとにとって大切な内容が含まれている一冊だと思う。2013/03/06

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