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内容説明
死別とはどんな体験なのか? 大切な人を亡くしたとき、人はなにを思うのか? 周囲はどう接すればいいのか? 激変する社会のなかで模索する新たな悲しみの作法。(講談社現代新書)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かなもー
8
とてもいい本を読んだ。様々な死別の種類、それによる人の心と体に現れる変化、死別に向き合う、死別した人への寄り添い方、その後の生き方、そして死は身近であり恐れるものではないということ、生の裏には確実に死があることに気がつかされた。著者の言葉の選び方がとても優しい。とても読み手に気遣いながら語りかけてくれる。第六章と第七章のまとめ方がとても参考になりました。死別を経験して悲しんでいる誰かのために寄り添い力になりたい人は読んでおいたほうがいい。2014/07/24
みこよこ
5
昨年、今年と立て続けに家族を見送りました。まさに、死別の悲しみに向き合っています。乗り越える、立ち直るではなく、折り合いをつける。悲しみに向き合う手がかりがいくつか見つかりました。2020/10/15
amanon
4
グリーフケア関係二冊目。前回読んだのが、複数の人によるものだったのに対して、本書は一人によって書かれているため、一貫した流れになっており、内容に入っていきやすかったか。年々死亡率が高まってきているのに、その一方で日常的に人の死に触れる機会が少なくなっているという矛盾した現象。つまり、人知れず亡くなっている人が多いということか?と思うと何とも言えずやるせない。そうした状況の中で、人の死、そして愛する者を失った人を目の前にして、何ができるか?という問題はますます重くなっている。個人的に更に探求の余地あり。2017/05/06
ごえもん
3
今の時期にしか読めないかなと思って選んだ本です。こうしたことに関しても研究されているというのは素晴らしいことだなとまずは感心します。この本を読んで「死別」とはきわめて個人的な体験であることと、そのことから悲嘆との付き合いもきわめて個人的なもので、どうあるべきというものではないと言う事です。この個人的な意見を言うのなら悲しみや無念さは忘れるものではなく、距離を置いて並走するものというのが、私なりの捉え方で、そうやって、人生の物語は続いていくものと思えるようになってきました。2017/10/22
rabbitrun
3
著者の講演を聴いたのがきっかけで本書を手にした。死別の体験やその援助のあり方について語る言葉がやさしく心の中に入ってくる。当事者、援助者いずれの立場にいる人にも薦められる良書。2016/12/05