内容説明
自分に夢中な可愛いお坊ちゃん、つかみどころのない素朴な美しい男、遊び慣れた大人の男。仕事と複数の恋を楽しみながら、自由を謳歌する30歳の阿佐子。女子に大人気のイラストを描き、かわいい物語を書き、脚本もたしなみ、テレビに出て歌もうたうタレントだ。「わたしは人生の美食家」──欲望に正直に生きる楽しさの底で、しかし人生の孤独も知っている1人の女性の、甘やかな遍歴の行方は……。50万人に愛された、時代を超える恋愛傑作長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あきちゃん
11
随分と昔の(!?)話だけれど、今でも同じような人々がそこかしこにいそう。一人の空間が一番心地よく、かといって孤独はいやだ。望むときに望むようにちやほやしてほしい・・・。とんでもなくわがままそうだけど、突き詰めればみんな持っている願いかもしれないね~。2016/01/07
サラ.K
5
まず40年前の作品だというのに驚く。主人公阿佐子の自由奔放さには胸がすく思いがした。何より会話が魅力。ぽんぽん出てくる大阪弁のやりとりは悔しいほど面白い。2011/10/15
NIKE
3
わたしにはさっぱりわからない世界。主人公の行動がさっぱりわからない。よく読めば深みがあるのかもしれないが、その根気なかった、年齢的にも。ラストの、人間猫も杓子もトシをとる、ってことは当然共感するけど。2014/06/04
玲
3
年越し本と相成りました。卅ともなると揶揄したり覚悟したりせずにいるのは難しいもの。身一つで世を渡っているという自覚があるから、あればこそ、女は賢く立ち回るもの。そして謳歌するもの。猫も杓子もおんなじようにはいかない、肌で感じる機微をわかりあう同士は儚い。現代の三十女にもじわりと染み入る軽くて重い生き方。2012/01/04
くろみ
3
ふわふわと複数の男性の間を飛び回っているアラサーモテ女子が主人公。…きっと全く共感できないはず!という期待は裏切られました^^;女性の持つ意地悪さや意地汚さ、気持ちの揺れ…分かるなぁソレっていうのがたくさんありました。自分にとっての名言もo(^-^)oそれにしても大阪弁の会話が楽しい♪この物語の魅力だと思います2011/06/25