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内容説明
禅の思想や修行のすべてを表現し脈々と伝えられた禅問答。「意味がわからない問答」といわれるその内容をわかりやすく解き、文字による表現を嫌う禅宗が編み出した身をもって知る真理への道に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SOHSA
28
《図書館本》「隻手の音声」「父母未生以前本来の面目」いずれも以前に何かの折に耳にし、そしてその意味や答えを得ることかった公案の数々。本来、自らの思索により辿り着くべきものではあるが、やはり素人には難しく近寄りがたい。本書はそうした禅問に対する答えが何故にそうあったのかをほんの少しだけ読み手に見せてくれている。決まった正答はなく、あるのは自ら捉えた世界のあり様ということ。それをいかに表現できるということか。やはり難解。とりあえず繰り返し問い続け、考え続けるのみ。2021/02/11
テツ
19
大悟。小悟。悟りに至るためのプロセス。無門関、碧巌録、従容録。古より禅僧達が語り継いできた禅問答の数々。自分の中に今までの全てが消え去るような閃きを生じさせる。そしてその閃きを後生大事にするわけではなく、その瞬間の快楽に溺れることもなくただただその後も修行に励む。そう。悟りは到達点でも目的でもない。そこに至るための思考の積み重ねにより、本来自らの中にある筈の仏性や真理がおぼろげに見えてくる。プロセスにこそ、道中にこそ意味ときっと価値がある。2019/09/20
とうゆ
11
禅問答が何故一見支離滅裂に見えるのかを丁寧に解説しています。それは師匠が弟子にただ単に教えるのではなく、わかったという閃きを大事にするために弟子自身に考えさせるためだそうです。もちろん、禅思想についての基礎的な知識も身につけなければ考えることすら出来ないと思います。2014/04/08
nemunomori
5
禅問答と頓智(一休さんのなぞなぞ)の区別がつかないレベルの初心者にも禅宗の基礎からよく分かりました。サーチ・インサイド・ユアセルフでは物足りない方におすすめ。2017/08/31
yukioninaite
2
とてもわかりやすい本ですね。臨済宗各派より曹洞宗の方の方が伝え方がうまいなぁ、と思います。なお、真言、天台、日蓮、浄土系各派の本というのは少ないですねぇ。あまり広めるのに熱心じゃないのかなぁ?2016/01/08