文春文庫<br> 街場のアメリカ論

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文春文庫
街場のアメリカ論

  • 著者名:内田樹
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 文藝春秋(2013/09発売)
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  • ISBN:9784167773687
  • NDC分類:302.53

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内容説明

ウチダ先生が今回俎上に載せるのは、ズバリ「アメリカ」。私たちが「アメリカの圧倒的な力」と思いなしているものの一部は、明らかに私たちがつくり出した仮象である――。本作のベースとなっているのは大学院の演習での講義と、聴講生たちとの対話。ファストフード、アメリカン・コミックなど身近な題材から始めつつ、いつしか本質に迫るウチダ節が炸裂! アメリカを論ずることで、「日本らしさとは何か?」が見えてきます。

目次

歴史学と系譜学―日米関係の話
ジャンクで何か問題でも?―ファースト・フード
哀しみのスーパースター―アメリカン・コミック
上が変でも大丈夫―アメリカの統治システム
成功の蹉跌―戦争経験の話
子供嫌いの文化―児童虐待の話
コピーキャッツ―シリアル・キラーの話
アメリカン・ボディ―アメリカ人の身体と性
福音の呪い―キリスト教の話
メンバーズ・オンリー―社会関係資本の話
涙の訴訟社会―裁判の話

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

38
「実は真理をついているトンデモUSA本」といえば町山智浩さんですが、これはその内田さん版。より理屈っぽく米国の本質を暴く論調です。壊滅的な敗戦をしたが故に、知らず知らずのうちに対米という視点では思考停止に陥ってしまっている日本および自分を再認識しました。また、20代で「アメリカにおけるデモクラシーについて」を著したトックビルの先見性についても納得。今年は、改めて内田さんの本を集中的に読んでみたいと思います。2016/01/05

友和

24
まったく古びていない内田さんのアメリカ論。肥満も格差社会の抗議のひとつという論に、なるほどと思いました。2014/12/29

高橋 橘苑

23
おそらく今後も長く読み継がれるであろう、非常に本質的で、独創的なアメリカ論だと感じた。例えば、第3章・哀しみのスーパースターでは、アメコミ映画こそは「アメリカの無意識」を表明していると指摘し、アメリカ人の本音が「ヒーローに少しは感謝したらどうかね、キミたち」であるという語り口には、納得を通り越して笑ってしまった。ただ、日本人は徹底的に負けたために、アメリカに対し「まっすぐに見つめる」というリアリストの知性を持つことが出来なかった、との見解には疑問。安部公房なら、もっと凄いアメリカ論を出していたのになぁ…。2017/02/22

taku

21
アメリカという国をよく知っているわけじゃない。でもこのアメリカ論には納得させられてしまうことも多かった。アメリカの歴史や政治、文化など、そのねじれや病識についても、平易で堅苦しくない語りが面白い。日本とアメリカの関係、従者の呪いか。そうなのかもね。第1章「歴史学と系譜学」での考え方、捉え方は参考になった。他の著書も読んでみたいね。2016/06/06

tokko

21
アメリカといえばすばらしい文学作品を生んだ国だし(本棚にはたくさんアメリカ人作家の本が並んでいる)、音楽や映画だってアメリカ生まれのものを愛好している。アメリカ人の知人だって愛すべき人間性を備えた人だし、非常に優れた文化的基盤を持った国だということも知っている。でも僕はアメリカという国を単純に好きにはなれない。個々の「アメリカ」は好きなのに、総体としての「アメリカ」には好感情を持てない。なぜだろう?その問いを考えるきっかけとして、この本は大いに役立ちました。2016/03/03

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