手仕事の日本

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手仕事の日本

  • 著者名:柳宗悦
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 岩波書店(2012/11発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784003316924

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内容説明

すぐれた民藝品を求めて日本全国を歩いた民藝運動の創始者・柳宗悦(1889―1961)が,各地に残る美しい手仕事を紹介しながら,日本にとって手仕事がいかに大切なものであるかを訴え,日本がすばらしい手仕事の国であることへの認識を呼びかけたユニークな民藝案内書.秀逸な小間絵(芹沢けい介)を多数収録. (解説 熊倉功夫)

目次

目  次
   凡  例
   序
   前書 手仕事の国

 第一章 品物の背景
   自然/歴史/固有の伝統
 第二章 日本の品物
   現在の事情/関東/東北/中部/北陸/近畿/中国/四国/九州/沖縄
 第三章 品物の性質
   三つの問題/職人の功績/実用と美/健康の美
   後  記
   解  説 熊倉功夫
   『手仕事の日本』地図
   地名索引
   事項索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

つねじろう

67
日本全国を旅しながらこの地方の焼物はこういう物があり織物はこういう特色があります的な手仕事の紹介を淡々と繰り返す。本来退屈極まりない筈の本なんだけど、どんどん引き込まれて行って読み終えるのが勿体無い気持ちになる。それはこの作者が決して難解な言葉や華美な表現は使わず、分かりやすい言葉を丁寧に正しく使って、日本語の持つ自然な美しさやリズム感を伝えてくれてるから。それこそ作者が強調する用と結ばれるから健康な正しい美があると云う実践に他ならない。藍を語り絣を語る熱は此方の胸をも熱くする。出逢えて良かったの本です。2015/08/22

booklight

25
柳宗悦の本の中で一番読みやすかった。確固とした価値観があるので、はっきりとあれはいい、これはダメ、といっていく様子が面白く、初めて読んだときはにやにやしながら読んでいた。なんだこのおっさん、と思っていたらいつの間にか民藝の虜になり、その偉大さに気づく。柳宗悦はなっといってもその審美眼。新たな価値を見出すその目に敬服。商いと職人と芸術を見据えながらの民藝は難しいが、そこに確かに美があるのが光となっている。日本民藝館に行くとその審美眼に圧倒される。2018/07/28

neimu

25
一つ一つの解説の中に、自分が文字や写真の中でしか知らないもの、田舎(祖父母宅)で使っていて実際に覚えていたり思い出のあるもの、今でも知っているもの、など、様々あって、あ、いつの間にか自分は昔の日本人寄りになっている! 等と改めて意識してしまった。一つ一つ添えられたイラストにも時代を感じ、古本で入手したため紙面にそこはかと漂う哀感にも触発される。いつから日本人は手仕事を失ってしまったのだろうか、このまま忘れ去って行くのだろうか。老眼だからと編物も刺繍もしなくなった自分だが、蚕の桑摘みをした夏休みが恋しい。

ダイキ

18
青空文庫。(1/2)いったいここに記されている物のいくつが、現代に残っているのだろうか。伝統は型が出来上がっていて独創する必要がないから安心するのではない、その型に込められた私達の祖先達の暖かい思いに安心するのである。何百、何千、何万、その型には計り知れぬほどの年月が流れている。しかもその型に流れているのは過去だけではない、私達が生きている今よりもずっと後、悠久の未来までもが流れている。伝統は独創する事を許さなかった。しかし独創をせず改良してゆくことによって、独創された多くのものよりも遙かに尊いものを受け2015/02/08

リタ

17
読み終えた時、思わず涙が出そうになった。“滅びていった手仕事の遺書”。この本をそういう位置づけにしてしまった日本の変化が哀しくてたまりませんでした。昭和初期、日本には健康で正直な手仕事(工藝)が生きていました。現在まで活き活きとその存在を輝かせている手仕事も多々ありますが、弱ったり消滅してしまったものも確かにある。手仕事は全て美しい。それを全て残せなかったことを、ただただ悔しく思います。民俗学とは違い、柳さんの主観で綴られた美。その感性は時代を超えて未来に届く。本書はきっと、日本が育てるべき愛のお話です。2015/03/07

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