内容説明
中国の道教に源流をもつ日本の妖術は、陰陽道や修験道、忍術など独自の変遷を遂げながらも命脈を保ち続けた。役小角、安部晴明、果心居士、小野篁… 本書は、日本史の裏の世界に時折出現する陰陽師、道士、密教僧、修験道などにスポットを当てて、これまで体系化されてこなかった彼らの系譜を一本の線につなぎ、その実態に迫る。
※本作品は紙書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
(底本発行日:2009/01/01)
目次
第1章 妖術四天王(役小角―修験道の祖、役行者 空海―真言宗の祖、弘法大師 ほか)
第2章 飛鳥から平安前期の妖術師たち(聖徳太子―日本妖術の王 吉備真備―陰陽道の祖 ほか)
第3章 平安中期から後期の妖術師たち(蘆屋道満―安倍晴明の永遠のライバル 智徳法師―妖術で稼いだ民間陰陽師 ほか)
第4章 鎌倉、室町、戦国時代の妖術師たち(観阿弥―忍びの極意を得た能の創始者 世阿弥―忍者と悪党の血を引く猿楽師 ほか)
第5章 江戸時代から明治・大正・昭和の妖術師たち(長谷川角行―江戸の富士信仰の開祖 芥川九郎右衛門―甲賀忍者のエリート ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くまこ
1
「子子子子子子」を「ねこの子の子ねこ」と読んだ、小野篁(たかむら)のエピソードが面白かった。歌人として有名だが、本書では妖術四天王に数えられている。2012/04/28
reur
1
呪禁師、陰陽師、神道、景教、密教、修験道、仙道etc...並べてみるとい かにも怪しげだけど、背景を色々調べてみたくなる要素がいっぱいなので興味、動機の入り口としてはいいんじゃないかと思います。2012/04/12
こらぴし
0
「妖術師」というテーマで、日本の歴史の登場するトリックスター達を紹介している。 役小角、空海、小野篁、安倍晴明、聖徳太子・・・ 登場する人々はそれぞれに伝説めいた物語を持っている。 そして、それらを「妖術師」というキーワードでつないでいく・・・ ちょっと妖術師というには苦しいところもあるけどね。 ところで、空海編で「満濃」という地名が登場した。 今の香川県にあるこの地、「恐るべき讃岐うどん」に登場する「満濃トライアングル」の地だ。 空海にゆかりのある地名だったとは!2009/01/31
ちーくん
0
知人に借りて読んだけど、、、古い文献などが良く調べられていて物語りとしては面白かった。逆に江戸以降は胡散臭さが出ててつまらなかったなぁ、というところ。中二病になってる人が好きそう。2012/03/25
かなせ
0
日本のってとこがまた妖しくてイイ(・∀・)!!2011/02/01