内容説明
アマゾン河を旅する格安ツアーに参加したギデオンだが、同乗者は奇妙な人間ばかりだった。不穏な雰囲気の漂う民族植物学研究者一行、秘密を持つ船長、出自不明のガイド。やがて事件が勃発する。岸の方から槍が飛来し、船内に突き刺さったのだ。そしてその穂先の基部に巻かれていたのは…さらに接岸した場所で不思議な穴のあいた骨が発見され…一片の骨から名推理を展開するスケルトン探偵ギデオンが密林の闇に挑む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kagetrasama-aoi(葵・橘)
42
「スケルトン探偵シリーズ」邦訳第十三作目。今回の舞台はペルーとコロンビアに跨がるアマゾン川のクルーズです。フィル・ボヤジャンとジョンが同行者。三人のやりとりが凄く面白かったです。骨の鑑定からの人物特定シーンはいつもながら秀逸、でも犯人や動機は印象が薄い作品でちょっと残念でした。でも(絶対行かないであろう)アマゾンクルーズや密林の描写はワクワクしながら読めたし、船上で供されるペルー料理(揚げバナナ、バナナの煮込み、ピラニア料理)とインカ・コーラの味が気になりました。2023/10/09
カーゾン
8
M:アマゾン川のクルーズ船の上で起きる色んなエピソードを楽しむ作品か? いつの世もどこの地でも”センセイ”たちのエゴ、見栄のぶつかり合い・足の引っ張り合いはそこと縁遠い者からは見ると滑稽ですな。2012/06/01
Tetchy
8
アマゾンへ向かうギデオン一行の旅と自分がチリへ出張した時のことと重なった。特にクルーザーの船長が乗客に振舞うピスコサワーに激しく反応してしまった。あれ、美味いんだよね~^^アマゾン行の苛酷な状況も興味深く読んだ。ツボキャラは昆虫学者のオースターハウト。ジョン・ロウとのやり取りで大笑いしてしまった。で、今回のトリックは小学生のなぞなぞのレベルでは。小さい頃読んだクイズに似たようなのがあったよね~。謎解きよりも旅行とか面白キャラとか骨に関する新しい知識とかミステリの外側の部分に期待している自分がいる。2010/03/10
ニミッツクラス
7
スケルトン探偵の13作目(邦訳分)で、今回の舞台はペルーとコロンビアの国境付近のアマゾン川支流。格安ツアーのフィルと司法のジョンが一緒に登場するって話、今までにあっただろうか・・。それにしても長い。骨が出るか殺人が起こるかって約400頁の半分以上も読まされてしまった。解説の中の外部の書評にもあるが、アマゾン或いはクルーズの描写が好評とあり、裏を返せば、それ以外に評価する部分が無かったとも言える。骨の主が判った時点で犯人も判る。そこからもう一ひねりの場合もあるが、今回はそこまでだった。次に期待。★★★☆☆☆2011/12/20
みずえ
6
今回はミステリーと言うよりアマゾン川紀行を楽しむ回でした。ジョンもフィルも好きだけど、ジュリーがいないせいかギデオンに元気がなかったのが残念かな。2015/02/09