内容説明
日本のサッカーに限界を感じ、16歳で単身スペインに渡った志野リュウジ。プロ2年目のシーズンは、フラメンコで有名なセビリアに本拠地をおくレアル・ベティスに移籍。トップチームに入ることの難しさ、試合出場のチャンスを掴むこと、ゴールを確実に決めなければいけないプレッシャーを乗り越え、リュウジはスペインで輝きはじめる。実在のリーグを舞台に、プレーや選手の心理状態、現地の雰囲気までも圧倒的なリアリティで描写する、本格サッカー小説第2弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユザキ部長
83
アトランティコからベティスに移りスペインの政治・経済、文化や風習に触れるほど物語に奥行きを感じる。異国での恋も幅を持たす。そして気がついた信念はクラック。俺は日本人だ。この国に不足している物を探しにきた。その為にぶっ壊してやる。2018/05/18
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
70
プロ1年目終え、リーガ・エスパニョーラの中堅チームにレンタル移籍されたリュウジは「残り20分でピッチに立つスーパーサブ」として存在感を放ち始める。ジダン率いるレアル・マドリードを頂点にした世界最高峰のプロリーグで鍛えられ、逞しさを増していく彼だが、ラテンの国の熱狂は時に狂気を呼ぶ。因縁の〈ダービーマッチ〉。第2巻では恋の行方も読みどころの一つ。10代後半で満開に咲き誇るラテンの女性とのロマンスで、サッカー小僧だったリュウジは男になっていく。中田・小野・稲本ら日本代表チームとの対決も読めるゴージャスな巻。2015/04/12
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
35
シリーズ2作目。前作のラストでバルサ相手に奇蹟のゴール、鮮烈なデビューを飾ったリュウジ。本作ではアトランティコでの活躍が描かれるのかと思いきや、レアル・ベティコへのレンタル移籍。こういう展開もサッカー小説らしいね。ひたすら上の世界を目指した前作に比べると今回は安定の一作。インパクトは少なくなったが、大人への階段を登るリュウジが描かれていました。残り一作。精神的にも成長したリュウジが次はどんな姿を見せてくれるのか。★★★2015/06/07
A3
21
海外サッカーに疎いので、どの選手が実在してどの選手が架空の人なのか分らなかった。主人公、リュウジがベティスへ期限付き移籍してからの一年間の話。アトランティコにいた時よりも「水」があうらしく、生き生きとした姿が目に見えるよう。韓国人パクやマリアなど周りの人々との関係にやや比重を置かれて書かれている。2015/02/05
Mzo
12
ホアキンとかデニウソンとか、あるいは日本代表の面々とか懐かしいなあ(まだ現役で頑張ってる人もいますが)。あの頃は海外サッカーもよく観てたっけ。それにしてもこの作品、試合描写が選手視点でも観客視点でも本当に見事。ボールの展開、選手同士のマッチアップ、そしてゴールシーンと鮮やかに脳裏に描かれる。2011/02/02