文春文庫<br> サイレント・ボーダー

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文春文庫
サイレント・ボーダー

  • 著者名:永瀬隼介
  • 価格 ¥875(本体¥796)
  • 文藝春秋(2016/05発売)
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  • ISBN:9784167696016
  • NDC分類:913.6

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内容説明

殺人で両親を失い、いまは渋谷で自警団「シティ・ガード」を率いる、18歳の三枝航。8年前に離婚した妻から、家庭内暴力をふるうようになった息子を引き取った、敏腕ライターの仙元。深いトラウマを抱える2人の人生が、ふとしたことで交錯し、やがて航のカリスマ性の裏にひそむものの正体が露わになるとき、後戻りできない運命の歯車が動き出す。祝康成名義で少年犯罪などノンフィクションを書いてきた著者がすべてをこめた、渾身のデビュー小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ろけっと

26
渋谷を安全な街にするために結成された自警団「シティ・ガード」。恐喝や暴行をはたらく屈強なチンピラに対して危険を顧みずに勇気をもって立ち向かう正義の集団を統率するのは18歳の三枝航。天使のような微笑みと豹のような俊敏な動き、そして強烈なカリスマ性を持つ男の内側には連続殺人鬼のような巨大な闇が潜んでいた。崇高な志を持った正義が暴走を始めた時、正義の集団は狂気の集団へと変貌する。同じく心に闇を抱えたルポラーター 仙元麒一と狂気のカリスマ 三枝航の対決は圧巻。筆者渾身のデビュー作。2010/10/24

Katsuto Yoshinaga

9
著者は数作のノンフィクションを著しただけあって、犯罪者、前科者、そして描かれる闇とそこの住人のリアリティを、実におぞましく感じさせる。そのおぞましさを、「そいつは人間じゃないだろう。俺には想像もつかない。そいつに見える世界とか、感じるものはいったい…」「ボーダー?」「人間が超えてはならない線を踏み越え、向こう側へ行ってしまった人々のこと」とキャラクターに語らせている。著者はルポ作品の取材中に体調を壊したことがあるらしい。その身を削った経験が読者に圧力をかけているのではないだろうか。2020/03/16

詩界 -うたか-

7
#読了◆僕の入学式――それなのに、どうしてこんなところに呼ばれるんだろう?フリルのブラウスがとってもきれいなのに。お母さんを責める人は、泣かせる人は、ボクノテキダ/シティー・ボーイズは未成年の街を守る集団だった。売人や違法行為は許さない現行犯逮捕をする/親子は幻想、殺すことは理想◆デビュー作。ノンフィクションを扱っているからこそのテーマなんだろうと思った。大切なのに、愛がほしいのに、少年の壊れた心が冷たい。エグイ。2020/07/10

あかつや

6
過去に人を殺した少年、正義の少年自警団のカリスマリーダー、ベテランルポライターとその相棒のペーペー、レイプ被害を告発する頭のおかしな太めの女、女精神科医などなど、いろんな人物が入れ代わり立ち代わりで絡み合っていって話が進んでいく。盛り込みすぎて割と厚めな本なのに消化しきれてない感じもなくはないけど、でもまあ面白かった。ペーペーの南田くんのその後がちょっとだけ気になるかな。それにしてもルポライターのおじさん、強いっすね。最後のところなんていっぱしのアクションシーン演じてて、とても素人とは思えなかったよ。2019/09/03

ワンモアニードユー

5
「ポリスマン」が面白かったので、これも読み始めました。うーん。面白いのは面白いのですが、ポリスマン同様に盛りすぎてしまって手仕舞いしきれていない感があります。挿話が贅沢すぎるようで、胃にもたれます。レベルは高いのですが、突き抜けた感覚がありませんでした。ハイレベルがゆえの欠点ですけどね。2015/12/16

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