内容説明
ルクレチア・ボルジア、カトリーヌ・ド・メディチ、ブランヴィリエ侯爵夫人、エリザベス女王、則天武后にマグダ・ゲッベルス……世界史上、名高い12人の女たち。美貌と権力、魔性と残虐性によって人びとを恐怖に陥れた彼女たちは、並外れた虚栄心、戦慄すべき美への執着、狂気のごとき愛欲に身をゆだね、罪を重ねて、孤独なあるいは非業の最期を遂げた。なぜ彼女たちはかくも魅力的なのか。耽美と悦楽のカリスマ、作家・澁澤龍彦の愉楽に満ちた人物エッセイ集。
目次
ルクレチア・ボルジア
エルゼベエト・バートリ
ブランヴィリエ侯爵夫人
エリザベス女王
メアリ・スチュアート
カトリーヌ・ド・メディチ
マリー・アントワネット
アグリッピナ
クレオパトラ
フレデゴンドとブリュヌオー
則天武后
マグダ・ゲッベルス
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
loanmeadime
18
素直になりすぎるから月夜の晩にはなれない、と歌われた悪女ですが、自分に素直過ぎても悪女にはなれるのか、と思いました。ただ、そこに権力の維持やら狂気に近い性癖やらがくっつくと大変なことになる、と理解しました。自分の気持ちに素直、という特性の筆頭はメアリ・スチュアートでしょうか、”あの方のために、わたしはそれ以来、名誉をあきらめました”。ロマンチック。ルクレチア・ボルジアとか、マリー・アントワネットとか、むしろ環境に振り回された存在として、同情を含んだ書き方がされているように思います。2022/06/12
芍薬
17
もはやスタンダードな悪女となった12人の女性の人生が語られています。何故かたまに歴史上悪女に会いたくなってしまう私。権力と美貌を振りかざし自分の欲望に忠実な様はいっそ小気味よいですが何方とも仲良くは成れなさそうだなぁ。2012/11/07
ユウユウ
15
#読了 〝美しいから悪女なのではない。悪女だから美しいのだ。〟2021/08/09
双海(ふたみ)
14
本文は勿論のこと、美輪明宏さんの解説がまた好い。「現代は美の受難の時代なんです。経済性、合理性、機能性といったものが幅を利かせて、ロマンティシズムや、叙情性だとか耽美性、頽廃美というものは無用の長物として排除されてしまって、シーラカンスみたいになってしまっているんですよ。」 むべなるかな。 2013/03/23
アノニマス
11
一話目はチェーザレ・ボルジアの妹のルクレチアなのだが悪女かと問われれば微妙な気がする。基本的に被害者側というか…。次のエリザベエト・バアトリがあまりにも惨たらしいことをしでかすのですっかり霞んでしまうというのもあるかも。後世に伝わっている有名な悪女って基本的にこれでもかと生命力に満ち溢れていて良いな。解説は美輪明宏さん。著書の中で澁澤龍彦や三島由紀夫たちの作品を紹介されているらしい。何となくそういうジャンルに興味があるけど何を読んだら良いかわからない人は非常に助かるだろうな。2025/05/02
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