内容説明
〈ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞受賞〉14世紀にタイムトラベルしたオックスフォード大学の史学生キヴリンを待ちうける恐るべき試練とは?
歴史研究者の長年の夢がついに実現した。過去への時間旅行が可能となり、研究者は専門とする時代をじかに観察することができるようになったのだ。オックスフォード大学史学部の史学生キヴリンは実習の一環として前人未踏の14世紀に送られた。だが、彼女は中世に到着すると同時に病に倒れてしまった……はたして彼女は未来に無事に帰還できるのか? ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を受賞した、タイムトラベルSF /掲出の書影は底本のものです
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はたっぴ
89
上下巻共にかなりのボリュームのため長らく積読していたが、文章はとても読みやすく物語の真相にすんなり入り込めた。著者の作品は初めてだが、タイムトラベルあり、パンデミックありで、こんな複雑な事態をどう収拾するのだろうかと興味津々。主人公の一人、史学生キヴリンの姿を追っているうちに、学生時代に夢中になった『王家の紋章』を思い出してしまった。事態が深刻で恋などしている暇はなさそうだが果たしてどうなることか?急ぎ下巻へ2018/03/07
翔亀
45
【コロナ11-1】上下あわせて1,000頁を超す大作を寝食忘れて読みふけってしまった。遅読の私には珍しいことだ。それも、本書の内容は深刻でそう楽しいものでもないし、週明けの仕事もこのご時世のコロナ関連で難問山積みで気が気でないし(途中何度か連絡が入るし)、今は誰でもそうだろうが感染に(少しは)おびえている。にもかかわらず、いや、それだからこそなのだろう、読むのを一時も止めるわけにはいかなかった。他人事ではないからだ。■1992年のSF界を席巻した作品だ。私も翻訳(単行本1995年)をすぐ読み始めた。↓2020/05/10
Small World
43
ついに、コニー・ウィリスのこのシリーズに手をつけてしまいました。w どの作品もボリューミーな故に、面白いとわかっていても勇気が伴いますよね。上巻では、タイムトラベルよりもパンデミックを中心にした物語ですが、いろいろあって真相に近づけないもどかしさを主人公とともに感じながら下巻に進みます。2018/08/05
chiseiok
32
コニー・ウィリス作品初めて読む人は、この天下一品のじれったさに結構まいっちゃうのでは(^^;。いや、文章自体が読みづらいワケでは無いし、他の作品読んでいれば、充分報われる(多分w)と想像つくんですけど、初読の方は結構挫折するのでは、と要らぬ心配をする進まなさ加減。と、思いきや最後の最後ではがっつり下巻へ引っ張るし、コニー女史やってくれます。果たしてこの我慢の代償はどんだけ凄いのか、怒涛の展開を期待しつつ下巻突入です。上巻は大丈夫だったけど、下巻は電車中で読んでも平気かなー。いや涙腺への影響的なイミで…w。2015/08/17
昼夜
30
歴史研究のためにタイムトラベルするのは何回かドラマとかで見たことがありますが、その時代にあった準備と格好とかがいちいち細かくてリアルっぽいなぁと思いました。かなり気になるところで終わったので下巻を早く読みたいです。2014/07/01