内容説明
若き考古学者・葦原志津夫は、前代未聞の土偶を発見したとの報を受け、茨城県の石上遺跡へと向かった。しかし、現場には無残な焼死体が転がっており、情報提供者とも連絡が取れなくなってしまう。彼は十年前に行方不明になった志津夫の父に関する情報も手に入れていたようだった。志津夫はわずかな手掛かりを頼りに調査を始めるが、徐々に、この事件が人類を破滅へと導く幕開けであることに気づかされる……。前人未到のスケールでおくる、傑作サイファイ・ホラー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミュポトワ@猫mode
75
お風呂で読書。再読です。2か月かけてちょっとずつ読んでた本が読み終わりました。感想は下巻を読み終わったところで描きますが、悪い意味で、所詮角川ホラー文庫だなって感じ。いい本もあるんですけどね、所詮この程度よなぁって感じ。好きな人がいたらごめんなさいm(__)m2023/01/16
とくけんちょ
46
長いこと積んでいましたが、読み始めました。どーも表紙のデザインがそそられず、作家買いしたものの積んでました。しかし、読んでみるとグイグイひきこまれる。行方不明の父を探すことを目的としつつ、作成年代に矛盾のある土偶をめぐり、様々な謎に巻き込まれていく。分量は多いが、手に取ってみるとあら不思議、良くも悪くもライトな作り。いい意味で娯楽小説という感じ。即、下巻2023/06/16
リボー
12
よかったです。但し、民俗学や歴史(特に考古学)に興味がない方はあんまり面白くないと思います。かなりそこら辺の著述は深いですので、余計に。2012/06/26
あかつや
5
考古学者の葦原志津夫は知り合いの学者から「行方不明のお前んちの父ちゃん見っけたぞ、それとすげえ土偶も」と遺跡発掘現場に呼び出される。するとそこには自然界ではありえない高温でこんがり焼かれた黒焦げ死体が。オーパーツとか謎の超科学とか、そんなトンデモ本的小説。毎回謎の美女が出てくるのもB級な感じでよい。志津夫は腕に覚えもないのに、複数人の不審人物の前にわざわざ正面から当たりにいったり、どんな時でも女の値踏みを忘れなかったりと、大学講師ってわりにはなかなかオスっぽいやつだ。最後やばそうだったけど、どうなる下巻。2019/12/20
ねこ@にゃーにゃー
3
歴史好きの私でも古代史は苦手。日本史だけではなく、世界史も。この本は、漫画で『八雲立つ』に「カムナビ」という言葉が出てきたから購入した。苦手意識はあったけど、あの長い『八雲立つ』は読み終えたし、再読もしたから。神武天皇の名は小さいときに住んだ宮崎や肝属であちこちに縁の地があったのを思いださせた。実際に蛇は見たくないけど、私は巳年だから文字で読むだけなら、なんとなく親しみが湧く。それにしても、神話・気象学・天体学と私には苦手意識のある分野をかみ合わせて話が進む。ホラー文庫だけど、怖くはない。電子版2021/02/27