文春文庫<br> 経営に終わりはない

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文春文庫
経営に終わりはない

  • 著者名:藤沢武夫
  • 価格 ¥509(本体¥463)
  • 文藝春秋(2016/05発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167130022
  • NDC分類:537.09

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内容説明

ピラミッド型の会社組織にしない、自社独自の製品を作る、エキスパートを陽のあたる場所に出す、一企業の枠を超えて社会的責任を負う――戦後の混乱の中、天才技術者本田宗一郎とコンビを組み、経営を一手に引き受けて本田技研を世界的な企業にまで育て上げながらも、裏方に徹して表に出ることのなかった藤沢武夫が、自らの半生を振り返って書き記した経営理念。長引く不況、企業の不祥事が相次ぐ今だからこそ、経営とは何かを見つめなおすビジネスマン必読の書!

目次

1 生命をあずかる仕事
2 思いがけぬ危機
3 本業以外に手を出すな
4 万物流転の法則
5 経営者の心構え
6 模索と学習の日々
7 たいまつは自分で持て
8 海のむこうへ
9 頭の切り替え
10 本田かぶれ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

18
ホンダの”裏方”を担った藤沢氏。『経営』を軸に氏の哲学、人となりを垣間見る。印象深いのは「(経営の)タテ系 vs. ヨコ系」。本田氏との信頼関係はもちろんだが、この概念の軸がぶれないことも氏の功績の礎と感じる。無論、単なる金勘定ではなく「本田氏の夢実現を支える!」という気概も重要な軸の1つ。その引き際も潔い。興味深かったのは戦時中の「銀輪部隊」。知らなかったなぁ・・・。2012/02/23

nagata

17
すでに「時代」は過ぎてしまったのかもしれない。しかし、人間の摂理というか奥深さは決して揺らぐことはないし、表出するかたちが変わったとて、底流にある熱量が周りを動かす。まさに2人3脚で駆け抜け、ホンダの祖を築き上げた男たちの青春記ともいえるし、そのまま日本の近代化の歩みとも重なる歴史の証言。常に先取の気風を巻き起こしてこれたのは、単にフットワークの軽さだけではないだろう。そして引き際もカッコよすぎる。2024/08/15

aponchan

16
日経新聞リーダーの本棚で20190302にテルモ社長が取り上げていたことをきっかけに読了。古い本ではあるものの、本田宗一郎氏と一緒にホンダを作り上げた経営者としての言葉に生々しさがあり、迫力があった。たいまつの火は自分で持たないとといったあたりは、日常の中でつい及び腰になる自分への戒めとして活かしていけそうな気がする。本田宗一郎の技術者としての凄さとともにパートナーに恵まれることが、ソニーなどもそうだが、会社経営に大切なのだということを感じた。2019/03/24

ほし

15
本田技研工業の創業に携わり、本田宗一郎を影から支え続けた経営者、藤沢武夫。戦中から戦後、そして高度経済成長期…と激動の時代を生き、ホンダを成長させた氏により、経営の考え方、物の見方が語られます。ジェンダーについてはさすがに前時代的な記述が見られますが、それ以外は今でも通用するような、ある種普遍的な経営観が見られるように思います。ピンチの時にあえて大きな目標を掲げることは、今ではビジョン型リーダーシップなどと定義されるかもしれません。日本における企業経営の原点を知ることのできる一冊です。2022/06/07

とみやん📖

13
今年一番の本かもしれない。本田宗一郎の「俺の考え」も良かったが、女房役の藤沢武夫氏のこの本はとても良い。技術と経営は車の両輪なんだと心底感じだ。それにしても、この方、記録を残しておらずすべて記憶を辿っての著書とのこと。陸軍の話やら経済事情やらがきちんと記憶されているということか。只者でさはない。空冷水冷の本田とのやりとりや、引き際の決め方の辺り、感動なくして読めない。偉大な先人の本に触れられ、自分も幸せを感じられた。2017/02/15

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