ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 標的

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ハヤカワ・ミステリ文庫
標的

  • 著者名:ディック・フランシス【著】/菊池光【訳】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 早川書房(2014/09発売)
  • 5/5はこどもの日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150707293

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内容説明

〔競馬シリーズ〕作家としてスタートを切ったサヴァイヴァルの専門家ケンドルは、有名調教師の伝記を書くため厩舎に赴いた。だが到着早々、行方不明だった女性厩務員の他殺体が発見され、やがてケンドル自身にも犯人の魔手が……サヴァイヴァルのプロがその知識と技量を尽くして非情の罠に挑む。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bookkeeper

46
★★★★☆ 再読。主人公はサバイバル専門家兼作家。生活に困窮して調教師の伝記を書く仕事を請けるが、行方不明になった厩務員の事件が陰を落としていく…。  調教師のトレメインを始めに、いがみ合うお抱え騎手や厩務員など競馬業界の生活が垣間見える。傲慢に見えて実は優しさを持った調教師、名声を勝ち得た厳しい女性作家、思春期前で無邪気さも残した男の子など、登場人物達の描写が実に上手い。クライマックスで重傷を負いながら荒野を必死に踏破するシーンは読んでいても痛い。「サヴァイヴァルは心の中で始まり、続き、達成される」2022/06/22

ゆーかり

18
久しぶりのディック・フランシス&菊池光訳。念願の作家スタートを切ったサバイバルの専門家ジョン・ケンドルは有名な調教師の自伝を書くことになり彼の家に滞在する。彼の家族や隣人らと関わるうちに行方不明だった女性厩務員の遺体が発見され…。隣人やジョン自身も罠にかかり命の危機に晒されてハラハラするシーンも。犯人探しだけでなく物語を楽しめたり、近年の陰惨なミステリーと違って読んでいて嫌な気持ちにならないのも良いです。原題 “LONGSHOT”2018/01/08

bapaksejahtera

13
サバイバリストで安定した旅行社職員を捨てて作家生活に入った主人公は、生計上已む無く有名調教師の依頼に応じ伝記執筆の為彼の邸宅に逗留する。そこでは隣家で馬主である友人の縁戚のアマ騎手による裁判沙汰が進行、更には失踪していた厩務員女性の死体が近くで発見され疑いが調教師に近い人物に及ぶ。しかし捜査を含めたあれこれは脇筋のように描かれ、小説は専ら主人公と調教師やその息子等一家との交流譚が主体になる。主人公の活躍は爽快であるが、最後に罪状発覚を恐れ主人公を襲う等凶暴化する真犯人の暴き方、決着の付け方には不満が残る。2022/07/16

たこやき

13
調教師の自伝を書くため、厩舎住み込みになったジョン。しかし、その厩舎から失踪していた女性厩務員が他殺体で発見されて……という物語。自分の過去に書いた本、サヴァイヴァル技術などで厩舎の面々とも打ち解けるが、しかし、部外者として、少し距離をとった視点で犯人を推理するなど、これまでになくオーソドックスな犯人探しミステリになっていると感じる。どちらかというと、犯人が誰か、というよりも、物語の中での人間関係などが主題の作品が多い印象の著者だけに、妙に新鮮に感じられた。2013/08/17

もえたく

10
著名な調教師から頼まれて、彼の自伝を図らずも書くことになったサバイバル専門家の主人公。しかし、到着すぐに女性厩務員の死体が発見され、主人公はその謎解きに巻き込まれていく。競馬ミステリーながら、ポイントはサバイバル術で斬新。フランシスの主人公はいつもカッコイイ。2014/09/27

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