内容説明
螺旋(らせん)が屋上まで続き、今度はその道と入れ子のような下りの螺旋に変わる。珍しい造りだが世の中に皆無というものでもない。実際に会津若松の飯盛山にはおなじ構造の『さざえ堂』と呼ばれる塔が現存している。──(本文より) 山奥の村の古い時計塔、そこに住む古風な令嬢に隠された秘密をめぐる表題作ほか、「寝るなの座敷」「花嫁」「子をとろ子とろ」「蛍の女」「猫屋敷」「首継ぎ御寮」と、現代に甦る東北地方の怖くて甘美で不思議な七つの話。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおりんご
40
小説。読み友さんからのご紹介。東北の伝説をモチーフにしているのだけれど、ありえそうでどきどきしました。2014/11/16
あぶらや
19
東北の民話をベースにした短編集。怪しげな話ばかりに引き込まれ、一気に読んでしまった。以前、遠野に旅行したときに語り部が語ってくれた不思議な話を思い出しました。 2019/12/10
さんつきくん
6
高橋克彦作品、初読み。東北各地を舞台にした民話(作中オリジナルも含むのか)をベースに描かれた短編集。全部、面白かった。一番好きなのは「猫屋敷」。主人公一族の先祖のルーツをたどりに福島まで赴くが、そこで新たな民話を知り、先祖のルーツに関係があるのではないかと探る。この短編、もっと膨らまして長編にして欲しい。それくらい面白かった。民俗的な話しもあるので、多少怪談の要素もあり。東北で民話と言うと「遠野物語」。それに着想を得た作品もあった。ただ、宮城を舞台にした作品がなかったのが残念。2017/05/25
あいちょ。
3
図書館。 短編集。 ※寝るなの座敷 ・花嫁 ・子をとろ子とろ ・蛍の女 ※猫屋敷 ・首継ぎ御寮 ※星の塔2024/03/09
こたつ
3
【図書館】2018/05/28
-
- 電子書籍
- 極楽トンボ 文春文庫