講談社文芸文庫<br> 室町小説集

個数:1
紙書籍版価格
¥854
  • 電子書籍
  • Reader

講談社文芸文庫
室町小説集

  • 著者名:花田清輝【著】
  • 価格 ¥803(本体¥730)
  • 講談社(2011/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061961005

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

三種の神器の一つの“玉”を巡り、吉野川源流の山奥での武家、公家、入道、神官入り乱れての争奪の顛末。南北朝の対立が生んだ吉野・川上村の伝説が、博渉、強靱な思考の虚々実々の息吹で鮮烈に蘇る。転換期の奔流するエネルギーの“魔”を凝視しつづける常に尖鋭なアヴァンギャルド・花田清輝が、“日本のルネッサンス草創期”の“虚実”を「『吉野葛』注」「画人伝」「力婦伝」等の5篇で構築する連作小説。

目次

『吉野葛』注
画人伝
開かずの箱
力婦伝
伊勢氏家訓

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

55
2013.12.10(12/10)(つづき)花田清輝著。  12/07  中国の伝神画法。  モデルの精神のいかなるものであるかを、描く。  その精神の所在を主として瞳に求めた。 古賀医師、顧がい之(こがいし)の画法-晋の時代の天才的肖像画家。  「神を伝え、照を写す、はまさに阿堵(あと)の中にあり」といった。  阿堵とは、「このもの」を意味し、右の場合は、瞳を指す。  原勝郎。 2013/12/10

i-miya

46
2014.01.19(01/10)(つづき)花田清輝著。 01/17 (p035) (画人伝、つづき) 画家の名がわからない、『足利義教像』(「肖像選集」解説-日本歴史学会編)「瑞渓周鳳の讃や文献によると、足利義教は永享4年(1432)の富士遊覧の帰りに、尾張妙興寺に立ち寄った。また、そののち長禄二年(1458)、義教により庄園回復の恩恵に浴した。そのときに描かれた。京都の一流画家。」  2014/01/19

i-miya

39
2013.05.14(つづき)花田清輝著。 2013.05.13 (谷崎の計画について) 『水経注』をつくるつもりだったか。 北魏(386-534)のレキ道元、3世紀頃の地理書『水経』の注をすると言う形で中国各所の大小の河川を取りあげて、あわせて流域の町々、各所名所、古跡について書き、『水経注』と名付けた。 『吉野葛』もそうか。 谷崎の場合は、遡るとは逆方向。 2013/05/14

i-miya

37
2013.08.26(つづき)花田清輝著。 2013.08.26 (『画人伝』忠阿弥、つづき) 忠阿弥は、嘉吉の乱で足利義教の首が打ち落とされるのを。その凄惨な場面を目撃している。 続いて、その首を三方の上にのせ、京都から運び出し、播磨の国の加東郡安国寺で葬式が行われた約1ヵ月後まで日夜、恭しくその首にかしづいていた。 彼はそれが機縁となり出家した。 そして画家となった。 彼は俗名を小谷与次といい赤松の一族の中村弾正忠の家来だった。 2013/08/26

i-miya

36
2013.05.04(つづき)花田清輝著。 2013.05.04 ◎「吉野葛」注。 日は花に、暮れてさびしや、あすなろう。 芭蕉。 一. 南朝の子孫である自天王という人物を主人公にした歴史小説を書こうとする。 吉野川をさかのぼり、大台ケ原の山麓まででかける。 回想をしているうち、肝腎の自天王の話は諦める。 友達の死んだ母親の話に熱中する谷崎潤一郎。 「アシヤ馬」というのもあった。 作品発表は昭和6年のこと。 南北朝正閨論。 池島新平編『歴史よもやま話』によれば、火付け役は幸徳秋水だったようだ。 2013/05/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/189924
  • ご注意事項