内容説明
「私たちはまず離婚し、いや、まず結婚してから離婚し、それでお互い気楽になって同棲をしましたが、現在はそれも打ち切って別居し、彼女は別の男のものになっているのですから。してみれば私とは全然無関係の女であるわけで、無関係な女と痴話喧嘩をするほどばかばかしいことはありません」……奇妙な元夫婦の“家庭”に不思議な縁で怪しい男女が集まって織りなす、なんとも風変わりな雑居生活。直木賞の名作「離婚」のその後をユーモアとペーソスで軽妙に描く出色の佳篇ほか、四篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
駄目男
16
別れた夫婦や元恋人同士なら真の友達になりえると思っている。事実、一緒の部屋に居てもおかしな気が起こらない。はっきり言えばお互いにもう″したくない”から友達になりえるのだ。本書は離婚してせいせいしたところで、なんとなく同棲を始めたおかしな二人の“家庭”に、困った癖のある家政婦、その娘の驚くべき美少女、そのまたボーイフレンドが次々と住みつき、どうにも風変りな雑居生活が始まるという物語。誰と誰がどうなって結果はなるようにしかならないとでもいうような話だが、まあ作者が色川武大だから敢えて買ったような本なのだ。2023/04/22
さっちも
3
名作「離婚」の続き。自分を必要以上に大きくみせない、相手を尊重して、規範にとらわれない自由な主人公の生き方が男らしい。2016/07/29
hirayama46
2
直木賞受賞作の『離婚』の続編。ダイレクトに続いているのですぐに読めて良かったです。新キャラとして働きものの新たな同居者であるカル子さんと、その娘さんのハム子さんが登場。いいネーミングですね。実際ふたりともけっこう人格的には危うくて、ハム子さんは若さのせいだけでない軽率さがありますし、カル子さんに至っては窃盗の常習者であります。そんななのに妙にチャーミングなのが不思議ですね。ラストの表題作において、別の男と結婚したはずなのに家を買ってほしいとねだるすみ子さんはさすがにすごいな、と恐怖しました。2021/04/20
久守洋
0
ですます調で語られる、夫婦ものの続編。私小説的だが、いささか迫力に欠けている。2014/01/24




