文春文庫<br> 恐怖の2時間18分

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文春文庫
恐怖の2時間18分

  • 著者名:柳田邦男
  • 価格 ¥600(本体¥546)
  • 文藝春秋(2014/08発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167240059
  • NDC分類:539.2

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内容説明

“福島”との恐るべき類似。今こそスリーマイルの教訓に学べ!
冷却水停止、炉心圧力上昇、燃料棒損傷、避難パニック。1979年、米スリーマイル島原発で起きた事故は、まさに「今」を予言していた。安全とされた巨大システムはなぜ崩れたのか? 技術への過信、人間の判断の危うさ、情報の混乱――徹底的な現地取材でスリーマイル事故のすべてを描き出した圧倒的なドキュメント。1983年に刊行され、原発問題を考えるための必読書といわれてきた本作が、ついに電子書籍で登場。

目次

〈第1部〉1 予兆
2 4人の運転員
3 地獄の門
4 沸騰
5 炉心崩壊
〈第2部〉1 悪夢の第1歩
2 偶然の一致
3 誤断の瞬間
4 暗い金曜日
5 虚構の水素爆発

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takeapple

8
チェルノブイリ原発事故のあと読んだ本の再読。スリーマイル島の事故に比べて東電の原発事故がいかに重大かがわかる。事故後の対応もスリーマイルやチェルノブイリと比べて東電のお粗末さ、国民を舐めきった態度に腹が立つ。2011/05/29

sasha

6
技術の発達は私たちに多大な恩恵を与えてくれるが、反面、巨大になり過ぎたシステムはなんらかの事故が起きた時に使う側を振り回す。スリーマイル島原子力発電所の事故を詳細に追った本書を読んで思った。だから、重大事故が起きた時に「ヒューマン・エラー」としてだけ片づけてはいけない。システムそのものを見直さなければいけないんだろうな。福島第一原子力発電所の事故を経験した後で本書を読むと、日本は果たして海外での原発をしっかりと参考にしたのか非常に怪しい。2018/10/14

Ezo Takachin

4
作業員の正しい知識と、エラー発生時における対応力とその先に発生しうる事柄に対する想像力があるかどうか。そして現場におけるヒューマンエラーを発生させにくいシステムになっているかも重要。小さなミスの積み重ねが大きな事故につながってしまう。また、正しい情報を発信し伝えることができるのかどうか。事故直前に映画「チャイナ・シンドローム」が公開になっていたことは皮肉である。スリーマイル島があるサスケハナ川とは日本人には縁がある名前だ。2024/04/03

チョモ

3
1986・チェルノブイリ、2011・フクシマと並び、原発三大事故とも称される1979・米スリーマイル島原発事故。事故発生からの流れを詳細に追ったドキュメント。当事故の特徴とされるヒューマンエラーの連鎖から導かれる惨事は、震災を経た今となっては、とても対岸の火事とは思えない。そこには英雄も戦犯も存在せず、ただ"人"が居るのみ。その場の状況に人々が振り回される景色はまるで早回しの映画を見ているかの様だ。完全で無いモノに絶対を求める。飽くなき挑戦は結構だが、原子力に関してはまだ荷が勝ち過ぎていないだろうか、と。2013/05/09

ななっち

3
スリーマイル島の原発事故のドキュメンタリー。今回の福島原発の事故と重なる部分が多く、作者自身が「日本で起こらないといえるだろうか。」と問い直すところにドキッと来るところがあります。そして、スリーマイル島では水素爆発で建屋が吹っ飛ぶというところまで行かなかったのを考えると、今回の日本の事故の方がより深刻であることが分かります。原発事故、そして、ヒューマンエラーについて考えさせられる本です。2011/10/14

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