文春文庫<br> エベレストを越えて

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文春文庫
エベレストを越えて

  • 著者名:植村直己
  • 価格 ¥590(本体¥537)
  • 文藝春秋(2016/05発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167178055
  • NDC分類:292.58

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内容説明

「私にとって、良い山とはひとつの極限を意味している」──若き日、北米、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、南米と冒険の旅を続けた植村直己は、1970年、日本人として初めて世界最高峰に立ったことで「世界のウエムラ」となった。その後、彼は垂直から水平へ、エベレストから南北両極圏へと関心を移したが、極限という意味で、エベレストこそ植村にとって至上の“良い山”であった。五回にわたるエベレスト行の総決算としてつづった本書は、登山家・植村の<山への遺書>となった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

81
犬ぞりによるグリーンランド単独横断などでも知られる冒険家植村直己。彼はまた日本人初のエベレスト登山者でもある。登山技術や体力面では決して一流ではなかった植村氏。その5回にわたるエベレスト登山への思いがこの本には記されている。この著作後、厳冬のマッキンリーで遭難し、帰らぬ人ととなってしまった事が残念でならない。★★★

100

55
個人行動で成功した今までの冒険と違って、チームでしか達成できないエベレストに挑む。登頂したいという強い意志が向上心競争心を溢れ出させ、頂きに立たしめた。2023/05/06

hatayan

45
冒険家・植村直己がエベレストに挑戦した記録。 植村は1970年に日本人で初めてエベレストに登頂するも、71年の国際登山隊では隊員の身勝手な行動が災いして隊は空中分解、81年に植村が隊長を務めた冬期登山隊では隊員の死により登頂を断念、必ずしも幸運に恵まれたわけではありませんでした。 終生単独行を好んだ植村がパーティの一員として動きながら秘かにライバル心を抱く記述は本書ならでは。人間の抱く当然の感情を素直に読むことができます。 『青春を山にかけて』と合わせ読むと本書では植村の葛藤や苦悩がにじみ出るようです。2019/11/04

Kajitt22

36
輝ける青春の日々を、世界中を舞台に綴った『青春を山に賭けて』につづき、エベレストに焦点を当てた続編。十年間にわたる数度の挑戦を詳しく書いた文章からは、エベレストの厳しくも美しい魅力とともに、著者の誠実さと謙虚さが、そして何よりも強い意志が滲み出ている。1981年冬季登攀では隊長として「山では絶対に死んではならない」と登頂を目前にして撤退を宣言し、最後のエベレスト挑戦となった。それなのに数年後マッキリンリーに消えるとは。再読。2018/05/23

A.T

20
植村さんはわたしの子どもの頃、おぼろげな冒険者という印象の人だった。その人の著書というので、明るい冒険譚を想像していたが…世界最高峰エベレストを日本人で初めて登頂したことの、運も実力も自力も他力も備えた結果だということの重み。1度の登頂で満足せずに、その後も挑戦し続け、結局その後2度とも未登攀に終わることの方がさらに重みを持ってくる。エベレストは植村さん自身の集大成のような存在のように思いました。2017/10/19

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