角川文庫<br> 怪盗X・Y・Z

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角川文庫
怪盗X・Y・Z

  • 著者名:横溝正史
  • 価格 ¥330(本体¥300)
  • KADOKAWA(2014/12発売)
  • ポイント 3pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041304938

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内容説明

「先生、起きてください、先生!」進が声をかけたが、永利はデスクにうつぶせになったままだ。たまりかねた進は、永利の背後からのぞきこんだ。だが次の瞬間、進は背筋の凍る衝撃を覚えた。原稿は鮮血に染まり、デスクの上に血だまりができていたのだ……。新日報社の少年社員御子柴進は、有名な画家永利の所へ随筆原稿を受け取りに行き、恐ろしい事件に巻き込まれてしまった。事件の前後に出没する怪人X・Y・Zとは敵か? 味方か? 探偵小僧御子柴少年の大活躍を描く連作推理。

カバーイラスト/杉本一文

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のびすけ

28
怪盗XYZはとても紳士的で女性に優しく、盗みはすれど非道はしない。そんな怪盗XYZと探偵小僧御子柴進の活躍を描いた3編。物語は、事件に巻き込まれた御子柴少年が悪者を追い、それを怪盗XYZが手助けして事件解決に導くという展開。三津木記者と等々力警部も登場するがあまり目立たない。この作品が面白いのは、怪盗XYZは御子柴少年の敵ではなく、むしろ悪者を追う御子柴少年を助ける存在であるところ。角川の横溝作品には珍しい挿絵もあって、他のジュヴナイル作品より対象年齢はやや低めかな。シリーズがこの1冊しかないのが残念。2021/01/18

Yu。

25
本作は ご存知敏腕記者三津木俊介が籍を置く新日報社で少年社員として働きながらも、やたらと事件に首を突っ込みたがるが故に“探偵小僧”と名付けられた御子柴進少年を主人公に据えた3篇の事件簿‥ といっても彼中心では心もとないと考えたのか、影の助っ人として登場する神出鬼没の心優しき謎の紳士怪盗X・Y・Zが大いに場を盛り上げる。。お気に入りは、受け取った釣り銭のなかから一枚だげ縁のギザギザが無く、更にS Kと彫られた十円玉を発見した事から当事者である進は勿論、彼の姉までもが大事件に巻き込まれていく「なぞの十円玉」。2017/01/26

Kouro-hou

12
ちょっと珍しいジュブナイルの横溝正史の連作短編モノ。見た目からしてルパンっぽい謎の怪盗XYZが殺人事件に巻き込まれて三津木記者&御子柴少年と事件を解決する話、と読めなくもない。なのでXYZさんがどんなにスゴイ怪盗なのか、イマイチ伝わらないのはご愛嬌。 巨人ファンの御子柴少年が藤田投手が勝ったのでご機嫌で球場から帰るなんて時事ネタも。 刊行当時は3話までしか見つかっていなかったため収録も1~3話まで。なので話が微妙なところで終ってます。 後に発見された第4話は論叢社の横溝正史探偵小説選2に収録されました。2014/02/09

ホームズ

7
何回読んでも好きですね~(笑)ジュブナイルですから展開は読みやすいですけど(笑)4話中3話しか収録されていないのが残念。死後に見つかった作品だから仕方ないんでしょうけどね(笑)怪盗X・Y・Zの活躍をもっと読みたかったな~(笑)新たに角川文庫で4話まとめて出版してくれないかな~(笑)2011/03/20

ホームズ

6
三省堂の古本コーナーで新しいのを見つけたので再読(笑)第2話では後楽園球場や長嶋選手、藤田投手などが登場したりして事件もギザギザの無い十円玉だし時代を感じますね(笑)このシリーズは好きですね(笑)もっと書いて欲しかった(笑)しかし全4話中3話しか収録されていないのは残念。どうせならまとめて読みたかったですね。2010/02/19

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