岩波文庫<br> ブッダ最後の旅 - 大パリニッバーナ経

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岩波文庫
ブッダ最後の旅 - 大パリニッバーナ経

  • 著者名:中村元(インド哲学)
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 岩波書店(2013/11発売)
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  • ISBN:9784003332511

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内容説明

原始経典の中にはブッダの生涯は殆ど記されていない.だが彼の死は信徒にとって永久に忘れえぬ出来事であったのだろう.パーリ語本『大パリニッバーナ経』の中に,ブッダの死とその前後の事件が詠歎をこめて語られている.本書はこのパーリ語本を底本とし,サンスクリット本,漢訳本を参照して邦訳.巻末に周到詳細な注を付す.

目次

目  次

 第一章
  〔一、鷲の峰にて〕
  〔二、修行僧たちに教える〕
  〔三、旅に出る〕
  〔四、パータリ村にて〕

 第二章
  〔五、コーティ村にて〕
  〔六、ナーディカ村にて〕
  〔七、商業都市ヴェーサーリー〕
  〔八、遊女アンバパーリー〕
  〔九、旅に病む――ベールヴァ村にて〕

 第三章
  〔一〇、命を捨てる決意〕
  〔一一、悪魔との対話〕
  〔一二、大地震に関連して〕
  〔一三、死別の運命〕

 第四章
  〔一四、一生の回顧――バンダ村へ〕
  〔一五、ボーガ市における四大教示〕
  〔一六、鍛冶工チュンダ〕
  〔一七、臨終の地をめざして――プックサとの邂逅〕

 第五章
  〔一八、病い重し〕
  〔一九、アーナンダの号泣〕
  〔二〇、大善見王の物語〕
  〔二一、マッラ族への呼びかけ〕
  〔二二、スバッダの帰依〕

 第六章
  〔二三、臨終のことば〕
  〔二四、死を悼む〕
  〔二五、遺体の火葬〕
  〔二六、遺骨の分配と崇拝〕
   解  題
   訳  註

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

67
ブッダの言葉の原型に近いとされるパーリ仏典の一つの翻訳。最後の伝道とその死などが語られます。彼の帰依者はバラモンからカースト下位の富裕な遊女までと多様で、訳注の助けもあり当時の経済の進展と新富裕層の出現、ブッダが彼らの指導者として仰がれていたことのほか、原始仏教の教え等も窺えます。印象的なのが、花々や音楽が降り注ぐ入滅の場面。その悠揚さは、自身の死の近因となった人物への言葉などブッダの周到な気配りからも来ているようで、人の「歩むべき真実の道」を説いたという彼の人柄に直に触れているような楽しさがありました。2022/09/05

イプシロン

36
「あれ? あそこにいるのはブッダさんじゃないか? だとしたら仏教ってなぁにって聞いてみよう!――すいませ~ん、ブッダさ~ん、かくかくしかじかで……」ブッダは質問を聞き終えると徐に口を開いた。「もろもろの事象は過ぎ去るものである。怠ることなく修行を完成なさい。――以上、終わり!」「え? それだけですか?」「それだけです。他にはなにもありません! 隠しごともなければ秘密もない、神も仏もありません。本尊もなければ、真言もありませんし、儀式も不要です。あらゆるものは諸行無常だと知り、八正道を死ぬまで歩みなさい」2019/05/03

Willie the Wildcat

31
導かれ、辿り着く沙羅双樹。王族、民族を超えて諭す心の平静。五蓋、四念処、そして七覚支。涅槃。光と解釈。無色界への路。空間、識、そして無。「有頂天」の意味を改めて噛み締める。涅槃も、肉体と精神が遺骨と遺灰となり、無を有として繋ぐ。縁があり、(英語で)高僧の方に話を伺うことで、少しは理解を深めることができた気がする。当たり前だが、字面は終うのではなく、行間・語間の理解がキモ。今日の講話に向けて3冊続けて読んだが、ページ数以上に読後に疲労感・・・。2015/06/14

テツ

26
修行の末に悟りを開き弟子たちを導き最期に至った沙羅双樹の花の下。仏陀が死ぬ直前、入滅前の言動を記した経典。逃れえない死の後に弟子たちをどう導くか。彼らの行く末について案じている姿が好きだ。自らの死はそれで完結していて自分にとっては何一つ先がないイベントではあるけれどその後も世界は続いていく。それを自覚した上で世界とどう向き合うか。残される者に何を伝えるか。仏道に帰依しているわけではないけれど考えることは多かったです。2017/07/15

おせきはん

24
奇跡のような話もありましたが、一人の人間として生きたブッダの生き様と仏教の教えが集約されていました。旅行記のようでもあり、思いのほか読みやすかったです。2021/08/11

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