内容説明
夫婦になって三年間は、わたしをあかりで照らさないで……貧乏書生の妻になった美しい女のたのみごとが秘める謎。現世と冥界を隔てる垣根は消滅し、ここでは亡霊たちが思いのままこの世にあらわれ、人間もあの世に旅して帰る。真妄の別きびしい時代を生きる読者におくる清涼剤、81篇の奇想天外な物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NORI
17
中国の昔話集・幽霊編。日本の幽霊は"いる・いない"のボーダー上でぼおっとしているが、中国の幽霊は、やはり(?)そんなに奥ゆかしくない。2本足でズカズカ入ってきて、おしゃべりしたり、ご飯食べたり。初め亡者だと気付かずにお付き合いしがち。しかも、何だかんだで死体が生き返る話が多い。人々の願望の表れか。或いは、明確な死亡診断などなかった時代、埋葬するギリギリのところで蘇生して・・という話が度々あったのだろうか。 三国志に登場する魏の鍾繇(鍾会の父)が、女幽霊とラブラブしちゃう話を思いがけず確認できたのは収穫。2024/04/20
1977年から
1
1987年
丰
0
Y-202003/05/07
イエテイ
0
中国の幽霊の話。日本のに比べてずっと人間くさい。情有り、冥界からの使者は賄賂好き。本当は盗掘の話も幽霊にすり変わってるのではないかと思ってしまった。2020/10/12
tsumugi
0
思ったよりも読みやすくてさくさく読んでしまった。幽霊譚にしては元気だな!という感覚だがそこはお国柄なのだろうか。普通に騙したり騙されたり夫婦になってみたり生き返ってみたり。賄賂のきく幽霊って何なの。興味深くも面白かったよ。2019/11/17