内容説明
参議広沢真臣暗殺、北海道開拓使黒田清隆の愛妾斬殺と次々に起きる大事件に、大警視川路利良対元南町奉行駒井相模守、いや警視庁対江戸町奉行所の知恵くらべは、ますます佳境に入ってとどまるところを知らない。そしてこの対立に花を添えるキラ星のごとき「明治のスター」たち。西郷隆盛、大久保利通、井上馨、伊藤博文、佐川官兵衛、乃木希典、三遊亭円朝、夏目漱石、幸田露伴、樋口一葉……。西南戦争へ向かう歴史の流れを縦糸に、これは近代国家への道を急ぐ明治の裏面史でもある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shami
1
面白かったけど、最後が哀しい。気球で二人で外国にでも飛んでいって幸せに暮らしてほしかった。2012/11/16
ひらり庵
0
上巻は明治期を背景にしたミステリーの連作だったが、下巻は前日談、後日談、外伝を織り交ぜ、一連の大味な冒険談になっていた。まるで『翔ぶが如く』のように、明治の歴史が全面に出ている。その中で架空の人物である兵四郎が浮いてしまい、魅力がなくなっている。ラストの決断も唐突に思えた。なお、上巻に続き、下巻も表紙になっているのは西村寿行ばりの3人である。何故わざわざ鬼畜を選んで表紙に描くのだろう。2017/09/23
ama3.bk
0
1987/10/30