内容説明
近代ヨーロッパ500年の歴史を、〈人類学的〉視点から根底的に塗りかえたヨーロッパ観革命。
目次
序説 空間と時間
1 人類学的基底―家族制度と農地制度(家族制度;農地制度)
2 宗教と近代性(宗教改革と対抗宗教改革;文化的テイクオフと識字化;工業化;脱キリスト教化;受胎調節)
3 宗教の死、イデオロギーの誕生(自由と平等―フランス、スペイン、北部ならびに南部イタリア)
感想・レビュー
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takao
3
地図上で示されると説得力あるな。2022/05/25
ヴィクトリー
0
家族制度が様々な影響を及ぼしている、とする「世界の多様性」の西ヨーロッパ詳細版。 宗教関係のところはかなり説得力に欠ける。宗教改革を受け入れた地域は結局は識字率とかローマ・ドイツからの位置とか、政治的状況とかの影響の方が大きい気がする。 でも、政治イデオロギーに関してはなかなか面白い。平等主義的核家族がフランス・スペインでは無政府主義による無秩序を生み出し、それを纏めるために軍事クーデターが起る、とか、南イタリアでは軍隊は他地域のものなのでマフィアとか私的な関係で纏められている、とか。2012/01/24