内容説明
大河ドラマや歴史小説ではスルーされがち、名もなき武士と庶民のリアル。
目次
1章 戦の作法(流れと戦法;接近戦の武器―槍・刀・忍具;飛び道具―弓矢・鉄砲・大砲・石・火器 ほか)
2章 出陣・進軍の作法(軍隊の動き―儀礼・行軍;従軍中の諸問題―食糧・生活・装備)
3章 裏工作・戦後の作法(情報戦略―外交・情報;戦後の処理―敗者の末路・恩賞)
著者等紹介
小和田哲男[オワダテツオ]
1944年、静岡市に生まれる。1972年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。2009年3月、静岡大学を定年退職。静岡大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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徒花
194
おもしろかった。おもに戦国時代の戦のやり方、実際の戦い方、兵士たちの日常生活など、戦にまつわるあらゆるトピックスを、イラストでまとめながら紹介してくれる雑学本なんだけど、大判でちょっとオシャレなデザインなのが素敵。また、該当する人々や時代のチェックや細かい図表の作り方など、細部にまで手が込んでいて作り手のこだわりが感じられるのもいい。内容的にはちょっと浅さや「ほんまかいな」的な部分があるのも否めないが、さらっと読んで楽しめる一冊じゃないだろうか。2018/10/07
えっくん
32
★★★★☆戦国時代における戦法や陣形、武具の使用方法、城の攻め方、従軍中の食事や治療方法、諜報、論功行賞や首実検などの戦後処理など、これから戦に参加する足軽から侍大将まで有効活用できそうなマニュアル本です。当時の通信手段、トイレ事情、戦死者の処理などどうやって対処していたのか薀蓄としても楽しめました。合戦時に騎馬部隊が勇ましく疾走するシーンの映像が映画やドラマで流れていますが、当時の馬はサラブレッドではなく小柄な馬だったそうで、実際には見栄えはかなり劣っていたかもしれません…。 2019/09/08
G-dark
17
戦国時代にタイムスリップする機会があったら事前に必ず読んでおきたい本。出陣・進軍の作法、いざ戦をする時のルールと手順、投石といった飛び道具の有効性、甲冑のお洒落、城の造りや立地による長所短所、戦場での食事や水分補給、戦の途中で排泄したくなった時の対処方法、婚姻・養子・人質といった外交戦略、内応・離間・流言といった工作、狼煙・使者・動物を使った情報伝達方法、討ち死にした遺体の処理の仕方、落ち武者狩りの怖さ、切腹の作法、打ち取った敵方の首級を確認する首実検などが載っており、戦国時代ライフ必携の書と言えます。2018/11/19
JADE
14
戦国時代の戦を、様々な角度から掘り下げてくれてる。武器、甲冑や鎧、戦闘方法、衣食住、馬、さらには下着や排泄に関わることまで。イラストつきだったのでわかりやすかった。大河ドラマで観る戦闘シーンは、やっぱり相当に美化されたものだったんだなと思った。昔のこととはいえ、怪我の治療法なんて、もうメチャクチャ。刺さった矢を力任せに引き抜いたり、刀傷は縫合もせずに泥や人糞を塗りつけたり、いっそのこと殺してくださいませと言いたくなる。仕事が忙しくてじっくり読書できないんでつなぎに手にした本だけど、予想以上に楽しめた。☆32024/03/04
TakaUP48
14
戦国大名の領地と戦いの場所の地図が一覧になっていて、本州の地図に疎い自分にとってイメージが沸いて良かった。戦国軍隊の組織図=階級一覧も、適当に読んでいたものにとってははっきりスッキリ。戦の手順や、配給食・非常食なども具体的にイラストで描いてあり、この後の時代小説を読むときに絵が描けると思うと楽しみになってきた。 2018/12/26