時間と死―不在と無のあいだで

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時間と死―不在と無のあいだで

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  • サイズ B6判/ページ数 202p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784906791620
  • NDC分類 111
  • Cコード C0010

出版社内容情報

そこにあると思っている客観的世界も、流れてやまないと信じられている時間も、「不在」なのではないか──常識の骨組みを、一つ一…──七歳のころから「私(ぼく)が死ぬとしたら人生には何の意味もない」という叫び声が私の体内に響いていた。          (「はじめに」より)



そこにあると思っている客観的世界も、流れてやまないと信じられている時間も、「不在」なのではないか──常識の骨組みを、一つ一つ抜き去ってきた哲学者が、ついに「私」の死の問題に挑戦する。

客観的な世界が仮象なら、死は世界からの消滅ではない。死とは、不在から無への転換、不在である「私」がほとんど失うもののない転換なのだ。

第1章 時間と「時間」という概念

第2章 過去が「もうない」とはいかなることか?

第3章 現在が「ある」とはいかなることか?

第4章 未来は「まだない」のか?

第5章 「私」の死

中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年生まれ. 東京大学法学部卒. 同大学院人文科学研究科修士課程修了. ウィーン大学基礎総合学部修了(哲学博士). 電気通信大学教授を経て, 現在は哲学塾主宰. 著書に, 『時間を哲学する──過去はどこへ行ったのか』(講談社現代新書), 『哲学の教科書』(講談社学術文庫), 『時間論』(ちくま学芸文庫), 『死を哲学する』(岩波書店), 『生き生きした過去──大森荘蔵の時間論, その批判的解説』(河出書房新社), 『不在の哲学』(ちくま学芸文庫)など.

内容説明

時間を問い、死の問題に肉迫し、常識的な世界像を脱臼させてきた哲学の道の到達点を示す書下し、さて、この断崖からどこへ跳躍を?カントを出発点として、大森荘蔵の哲学と対話をつづけ、アリストテレス、アウグスチヌス、ヘーゲル、ベルクソン、そしてサルトルからデリダまで、あらゆるタイプの時間論を視野に構築された「不在の哲学」。その切っ先は死の「残酷な意味を剥奪する」地点に至った。「私」が死ぬとは、絶えず湧き出す、新たな“いま”から消滅すること、「有」から「無」への転換ではなく、「不在」から「無」への転換、あらゆる意味で「不在」である「私」が、失うもののない転換なのである。

目次

第1章 時間と「時間」という概念(現在・過去・未来は時間の必然的な存在性格であるのか?;空虚な時間 ほか)
第2章 過去が「もうない」とはいかなることか?(想起と過去;大森荘蔵の時間論を批判する ほか)
第3章 現在が「ある」とはいかなることか?(アリストテレスの“いま”;アウグスチヌスの現在中心主義 ほか)
第4章 未来は「まだない」のか?(未来の非存在)
第5章 「私」の死(超越論的統覚と「現存在の感じ」;物自体と英知体 ほか)

著者等紹介

中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年生まれ。東京大学法学部卒。同大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合学部修了(哲学博士)。電気通信大学教授を経て、現在は哲学塾主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テツ

16
たった今生まれてきてあっという間に死んでいくという自分の在り方には一体どんな意味があるのか。きっと誰もが一度は悩んだテーマを永遠に抱きながら生と死について考え続ける。人はみんな死ぬ。だからそれについて思考しなければならない。精緻に厳密に言葉を使用しなければ思考は真っ当に積み重ねられない。あたりまえに食って働いてだけの日常生活を胡乱に生きているようなぼくはこうしたことを忘れがちだけれど、生の輪郭を取り戻すためにたまには足りない脳味噌を回転させなければいけないなと強く思う。2020/07/07

kanaoka 56

8
時空とは、仮象であり、概念でしかない。 新たなものが刻々と湧き出す〈いま〉だけが有るのであり、生物は、その瞬間々々の刺激に直面している。取り巻く世界との瀬戸際に立っているのである。 この体験を意味付けするとき、それは、すぐさま記憶の産物と化す。自己同一的な観察者として、「私」という概念が生み出されるとき、その概念の派生物として、時間と空間が現出する。人間は、満ち溢れた過去の意味に取り囲まれている。そして、この概念の監獄のなかで人間は、同じく概念である死を恐れる。2017/02/03

しょうたろ

1
自らの、日頃の言葉の使い方を反省する本。言語学の本のみならず、哲学の本を読んだときも、毎回、と言っても過言ではないほど。言葉の使い方を反省している気がします。「いま」はいつからいつまで?「過去」と「未来」の定義は?「物体」と「物質」の違いは?「もうない」という言葉の重要性。つまるところ、概念を作ったのは言葉なのである…ということか。哲学の本は1冊を読み込むより、10冊くらいを順繰りにさっと読んでいって、全部読んだらまた最初の本に戻って、を繰り返した方が早く理解できそうです。2017/10/24

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