内容説明
2014年3月、台湾で起きた学生による立法院占拠。代議制への危機感を集約してたちまち全土に拡がり、非暴力と組織力によって歴史に残る成功例となるこの「ひまわり運動」=“革命”の現場に立ち会った港千尋による克明な希望の記録。
目次
第1部 時代の声(群衆の議会;群衆の反乱;もうひとつのパーラメント;創造されるデモクラシー)
第2部 革命のつくり方(黒箱;議会;ひまわり;身体性;配置図 ほか)
著者等紹介
港千尋[ミナトチヒロ]
1960年神奈川県生まれ。映像人類学、写真家。多摩美術大学情報デザイン学科教授。2007年、ヴェネチア・ビエンナーレ日本館コミッショナー、2012年台北ビエンナーレの協同キュレーションを行う。2014年、あいちトリエンナーレ2016芸術監督に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ののまる
11
台湾ひまわり運動の詳細を知る度に、学生や市民の姿勢に涙ぐんでしまう。これだけの組織だった非暴力運動を、よくぞ完徹したものだ。それと同時に、いまの香港の雨傘革命の膠着状態と台湾が辿った運動経緯との、そもそもの立場の違いに、暗澹たる気持ちにもなる。2014/10/23
ちんれん
7
中国とのサービス貿易協定を巡る審議を国民党が強引に切り上げようとした事に端を発し、学生が立法院を占拠した太陽花運動。政治がまだ熱い問題である台湾の話。占拠した学生たちの写真が多数載せてあり面白かったが、文章自体は学者風で読みにくい内容で、途中から読み飛ばした。現地で出版されているであろう同種の写真集を買った方が良いと思った。2015/10/17
よきし
3
ずっと気になっていた台湾のひまわり革命についての本ということで一気に読んだ。このときの運動の成功が達成したものは大きく、同時に現在は各地の社会運動はより巧妙に事前に潰されている。しかし、この運動によって台湾が得たものの大きさを痛感する。社会を変えられると信じて変えていきたい。強くそう思う一冊。2021/08/20
takao
3
2014年3月、台湾で起きた学生による立法院占拠。代議制への危機感を集約してたちまち全土に拡がり、非暴力と組織力によって歴史に残る成功例となるこの「ひまわり運動」=“革命”の現場に立ち会った港千尋による克明な記録 2019/09/08