出版社内容情報
見渡す限り雪と氷の白い世界。太陽は昇らず、マイナス50度という北極の冬。極限の環境のもとでも生き抜く動物たちがいる。トナカイ、雪ウサギ、フクロウ、オオカミ、白熊、イッカククジラなどなど。オーロラが燃える空の下と、厚く張った氷におおわれた海中にも命のきらめきは確かにあり、動物たちは互いが互いの生命の鎖として生きていることを迫力満点に描く。
小学校中学年から。
積み重ね唄で紹介されていく動物は、また食物連鎖の順番になっていて、自然界の生命のサークルがさりげなく理解できます。ネイチャーアーティストとして名高いロビンソンの絵は、それぞれの動物の体内に血が通っているようにリアルで美しい。生命や自然への畏敬と賛歌が聞こえてくるような作品。人間の営みが、地球温暖化をますます促進し、自然環境を破壊し、生き物たちの生存をおびやかしていることにも、警鐘を鳴らしています。
内容説明
ここにいるのは、寒くて、荒涼とした季節を生き残る、強い動物たち―ホッキョクオオカミ、ユキウサギ、シロフクロウ、シロクマ(ホッキョクグマ)、ワモンアザラシ、タラ、イッカク、ホッキョクギツネ、カリブー、ヌマライチョウ―これらの動物たちは、お互いに生命の鎖になって、ほどけない輪を形づくっている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mntmt
23
夏の北極も見てみたい。2017/08/31
♪みどりpiyopiyo♪
21
ここは 冬の北極。極寒を生きる者たち それぞれの営み。空は光を帯びるも太陽は姿を見せず、暗く深く。2018/01/16
kazu_tea
8
絵と文章から昼も夜も暗い冬の北極の静けさや厳しさが伝わってくるようでした。どんどん重なり長くなっていく文章は、読むのが大変でしたが言葉の説得力や迫力が感じられました。2014/10/01
kanata
4
ここは 冬の北極 の迫真の生き物たち。マイナス50℃を生き延びる、それぞれの行動。空は光を帯びるも太陽を見せず、暗く深く。2017/09/03
鈴木律
3
図書館にて読了。太陽が昇らない冬の北極に暮らす動物たちが、暗い色調で力強く描かれています。ページを繰るごとに、前のページの言葉を重ねて綴られる文章はリズミカルで、アンゲロプロスの『旅芸人の記録』を思い出しました。2018/02/14