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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
悠
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哲学に興味をもちはじめたころには、すでに過去の人として葬り去られていて、教養として何冊か読んだだけで、近年の再評価も、いまさら感しか覚えなかったけど、ニーチェ本マニアとしてスルーできない副題をもつ本書だけは、出版時に気になって積読本にしてあった。サルトル・リバイバルの口火を切ったレヴィが、ニーチェ主義者としての初期サルトルを救済する一方で、以降の歩みを転向と斬って捨てたことに全面的な異議申し立てを展開しながら、晩年に至るまでニーチェの名を明示しないまま対決し続けたサルトルの粘り強い思索の跡をたどっている。2016/02/07