内容説明
白村江の敗戦を契機として国号が倭国から「日本」へと改称した七世紀。「王族と豪族」「両者の相違と冠位」「外交の主導権」という三つの政治的論点を中心に、従来説とは異なる新解釈を打ち出すとともに、律令制導入期の統一国家成立過程を捉え直す意欲作。
目次
第1部 王家と氏族からみた政治構造(崇峻殺害前後の政治状況と蘇我氏;皇子の政治参加;推古朝末・舒明朝の政界と蘇我氏 ほか)
第2部 身分と冠位からみた政治構造(冠位十二階の制定とその特質;紫冠考;大化期の王族と諸臣―冠位改定と薄葬令から ほか)
第3部 外交からみた政治構造(推古朝前半の外交姿勢とその推進者;乙巳の変前夜における倭国の外交と蘇我氏;孝徳朝の外交とその主導者)
著者等紹介
中田興吉[ナカダコウキチ]
1948年富山県に生まれる。1971年京都大学文学部卒業。1983年神戸大学文化学研究科博士課程単位取得退学。神戸大学より学術博士号授与。1983年4月大阪学院大学奉職。2016年3月大阪学院大学退職。現在、大阪学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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