内容説明
環境考古学の意義が増すなか、「環境考古学」を体系的に教える大学も少なく、その内容理解もさまざまという現状にあって、奈良文化財研究所で30年近く開かれてきた講座「環境考古課程」を体系的にまとめ、自然科学の多岐にわたる成果を取り込んで「環境考古学」に集約した本書は、発掘調査の指標となる概説書である。
目次
第1章 地理・地質学と考古学
第2章 植物学と考古学
第3章 動物学と考古学
第4章 人骨と考古学
第5章 生化学と考古学―DNA分析による家畜の系統
第6章 年代学と考古学
第7章 遺跡における環境考古学の実践
終章 まとめ―第四紀学と考古学
著者等紹介
松井章[マツイアキラ]
1952年大阪府堺市生まれ。1976年東北大学文学部史学科考古学専攻卒業。1976~8年アメリカ合衆国ネブラスカ大学人類学科留学。1979年デンマーク国オーフス大学考古学科の発掘に参加。1982年東北大学大学院博士後期課程中退、同年奈良国立文化財研究所に勤務。1989年英国自然史博物館哺乳類部門客員研究員。2001年アメリカ合衆国ハーヴァード大学考古学科客員研究員。現在、独立行政法人奈良文化財研究所埋蔵文化財センター遺物調査技術研究室室長。京都大学大学院人間・環境学研究科助教授(併任)
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