著者等紹介
玄基榮［ヒョンギヨン］
１９４１年、韓国済州島生まれ。ソウル大学卒業。作家
金石範［キムソクポム］
１９２５年、大阪生まれ。京都大学文学部美学科卒業。作家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sachiko
0
1948年4月3日から始まった済州島での住民虐殺を1979年に韓国で初めて描いて出版された表題作とその他3つの短編。事件後30年たっても、この小説は出版後販売禁止措置が取られたというほど、４.3事件は韓国社会では抹殺されており、きちんと知られることがなかった。日本では訳者による小説もあり、また近年ドキュメンタリーやその他の書籍でも知ることができるようになっている。しかし、作者は当時現地で事件を体験した生き残りである。生々しい描写に胸が苦しくなった。2024/03/02
コウジ
0
以前から韓国人作家さんの本を読んでみたいなと思っていて、たまたま古本屋で見つけて購入。詳しくは分からないのだけれど、ある時期「発禁本」の扱いだった様で、そこにも惹かれました。4つの短編の構成かな。 済州島は今では観光地としてしか認識がありませんでしたが、本書を読んで過去にそんな出来事があった事を初めて知りました。歴史的事件のドキュメントとしても読めるし、純粋に小説としての魅力もそれ以上に有り僕としては優れた小説に軍配が上がりました。どなたか韓国人作家さんでリコメンドがありましたら教えて欲しいです。2020/08/28
