内容説明
生き物のなかで火をあつかえるのはニンゲンだけ。ニンゲンにとって火ってなんだろう。宇宙や神話というすこしながい時間の中で考えてみたい。
著者等紹介
黒田征太郎[クロダセイタロウ]
1939年大阪生まれ。画家・イラストレーター。米軍軍用船乗務員など多くの職業を経て、1969年、長友啓典氏とK2設立。1992年よりニューヨークにアトリエを構え、国内・国外で幅広く活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちえ
19
人間と火の関係。人は、それを使って殺し合いをしないという約束のもとに与えられた火を、結局、人やほかの生き物の命を滅ぼす使い方をしてしまう。戦争、原子爆弾、原子力初発電・・・最後、ニンゲンの「知恵」ではなく「魂」を信じる、信じたい、という作者の願いを強く感じる絵本。力強い絵の表現が素晴らしい。2018/05/06
遠い日
14
3.11を下敷に、人間の知恵の使い方を深く考察する。火を用いることで発達を遂げて来た文化、文明を人間自身が壊すようになった経緯。原子力にも触れて、舌鋒鋭く突く黒田さん。絵からは悲しみと怒りと、そして希望が窺われる。2016/05/09
いよの缶詰め
5
火と人間の関係性。かつてプロメテウスは盗んで、人間に与えた。しかし神は人に約束を取り付けて火を与えた。今までは人を殺す道具にはしないと誓約を立ててきた。しかし悪魔の兵器の誕生と災厄の出来事が起きてしまう。神からしてももっと他の道はなかったのだろうかさえ考えてしまう。絵から怒りや悲しみ、希望や望みがにじみ出ていた。2021/09/22
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
2
読み聞かせグループ交流会 毎年2回ほど、近郊の市町の読み聞かせグループが集まって情報交換をしています。今回のテーマは【大人も楽しめる絵本】。こちらは紹介した本です。2018/11/05
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
1
28年度6年生ブックトーク授業2016/07/20