出版社内容情報
国語の力をつけるにはどうしたらよいのか。多くの小学生の保護者がかかえる悩みに応える一冊。
かつて個人塾でありながら千五百人もの入塾待ちがいたというカリスマ国語塾「和(かのお)ゼミナール」の第二期生である著者は、大手有名塾講師を経験した後にこの塾を引き継ぎ、その読解問題の解法を指導している。その画期的な解法は、国語が苦手であっても克服する方法があるという大きな希望を与えるものである。さらにこの解法を習得することで、文章を正確に読み解く力が確実に身につき、それは単に受験のためだけでなく、生涯役に立つ国語力ともなるのだ。
本書は、最も難しい国語の勉強方法をその読解問題の解法を中心に記し、さらに受験国語とはいったいどういうものなのか、その成り立ちから考え、国語の力とはなにかということについても考察する今までにない一冊。
中学受験生をかかえる父兄のみならず、小さなお子さんをもつ保護者、さらに国語について再考したいと考える方の必読書である。
《はじめに》
受験国語の文章読解問題(課題文を読んで設問に答える形式のテスト)には多くの方々がこまっていると思います。
なにをどのように勉強するのかわからない。
本を読んでも演習問題をたくさん解いても得点にはつながらない。
模範解答を見れば納得できるが、自分で正解が出せるとは思えない。
いくら勉強を重ねても「これで解けるようになる!」という実感がわかない。
不安や疑問を感じても「みんな同じように勉強している」といわれると返す言葉がない。
成績が悪いと「努力が足りない」「勉強に対する意欲がない」「精神的に幼い」といわれる。
文章読解問題の勉強とは、だいたいこのようなものではないでしょうか?
読書は大切ですが、本を読んでも設問が解けるようにはなりません。
演習問題を解くことも必要ですが、練習を重ねても解けない設問は解けません。
ていねいに解説を読んでも設問の解き方は説明されていません。
テストの復習として模範解答を赤ペンで写すことにはあまり意味がありません。
「これで解けるようになる!」と実感できない勉強を続けても成果は上がりません。
文章読解問題には解き方があります。そして設問を解くにはさまざまな約束事があって、これらを守らなければ正解にはなりません。文章読解問題の勉強とは、この解き方や約束事を習い、訓練することなのです。
本書ではそういうことを書きました。
なお、本書は中学受験生の保護者に「受験国語とはどのようなものか?」「具体的になにを勉強するのか?」「受験勉強を進めるうえでどのような点に注意が必要か?」などを知ってもらうために上梓したものです。子供向けの自習書・参考書ではありません。
また、本書では文章読解問題のみを取り上げ、漢字やことわざ・慣用句などの知識問題は扱いません。したがって本書で「受験国語」といった場合は文章読解問題をさします。知識問題については優れた教材がたくさんありますので、それらを利用してください。
ところで、受験国語の勉強をするということはどういうことでしょうか。入試問題の設問を解くことができるようになって志望校に入学するために勉強をするのかもしれませんが、じつはそれだけではないのです。問題を解く練習を積むことで国語の学力が上がるということは、むずかしい文章を読む力をやしなうことで、それは将来的にもきっと役に立つことになるのです。
本書では、受験国語とはなにかということを改めて考え、さらに国語がにがてな人でも読み解く力をつける方法があるということについて書きました。
感想・レビュー
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ナウラガー_2012
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