心の平安

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  • サイズ B6判/ページ数 564p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784865780420
  • NDC分類 929.573
  • Cコード C0097

出版社内容情報

トルコ近代文学の金字塔、ついに完訳!
世界的に評価の高い、トルコ近代文学の父タンプナル(1901-62)の代表作が遂に完訳。第二次世界大戦のまさに前夜、東と西が出会う都市イスタンブルを背景として、西洋化とオスマン朝の伝統文化への郷愁との狭間で引き裂かれるトルコの知識層青年の姿を、甘美な恋愛劇と重ねて描きだした傑作長篇。

第二次世界大戦勃発前夜におけるイスタンブルの知識層青年たちの物語。
主人公ミュムタズは幼い頃に両親を相次いで喪い、以後は、歳の離れた従兄であるイヒサンに引き取られ、精神的にもイヒサンを師として成長する。歴史家であり東西の文化に造詣の深いイヒサンの影響のもと、ミュムタズはオスマン帝国時代の伝統文化(文学、芸術、骨董)を溺愛するようになる。研究者となったミュムタズは、博士論文を仕上げたのち、ボスフォラス海峡を渡るフェリーで、夫と別れたばかりのヌーランという女性と運命的な出会いを果す。意気投合した二人は、イスタンブルの都市と文化のうちに伝統の美しさを尋ね歩き、ついに結婚の意思を固めるが、家族や友人とのしがらみのなかで、遅々として実現しない。やがて、第二次大戦の暗雲が迫るなか、イヒサンは重い肺炎に倒れ、ミュムタズは、ヌーランへの想いを引きずったまま、イヒサンを救うためにイスタンブルの町を奔走するが……。

「イスタンブルを描いた最も偉大な小説」オルハン・パムク(ノーベル賞作家)

「タンプナルの圧倒的傑作は、故郷であるイスタンブルと人間性に関する愛の物語である。アメリカの読者は、これほどの絶妙な作品を読むのになぜこんなに待たされたのかと思わずにはいられないだろう」『パブリッシャーズ・ウィークリー』

「ほとんど独力でトルコの近代文学をかたちづくった人物によるこの作品は、過去と現在、伝統と近代、東と西との狭間にとらわれたかに見える、1930年代イスタンブルの西洋化された都会的知識人たちが、抜きがたい憂鬱を抱えつつこの都市を漂流する姿を描く」レザー・アスラン(作家)

「トルコの『ユリシーズ』だ」ジョシュア・コーエン(作家)

「これは一つの傑作だ。甘美で探究的で憂愁に満ちた叙事詩である。物語そのものと、驚くほど風変わりで多様な登場人物たちとともに、イスタンブルという舞台とその色彩を描いた作品である。恋愛や文化的転換を描いた20世紀の文学作品の中でも傑出している」リチャード・イーダー(ピュリツァー賞批評家)

【著者紹介】
●アフメト・ハムディ・タンプナル(Ahmet Hamdi Tanp?nar, 1901-62)現代トルコで最も重要な小説家、随筆家、詩人の一人。トルコ現代文学の先駆者。イスタンブルに生まれ、イスタンブルに没する。1923年、イスタンブル大学文学部卒業。1942~46年、トルコ大国民議会議員を務める。生前から詩人、学者、批評家として評価されていたが、小説家としての評価が高まったのは没後10年ほど経ってからのことである。19~20世紀のオスマン帝国時代への関心が高まるにつれて、タンプナルの作品が再発見され新しい意味を与えられた。彼の主題としたものが現代的関心と合致するようになり、またその文章の美的な複雑さ(とりわけペルシア・アラブ的語彙の使用)にも異論が無くなった。オルハン・パムクを初めとするトルコの現代作家に多大な影響を与えている。

内容説明

「僕たちはお互いを愛しているのだろうか、それともボスフォラスを愛しているのだろうか?」トルコ共和国建国から約十五年、第二次世界大戦勃発前夜におけるイスタンブルの知識層青年たちの物語。主人公ミュムタズは幼い頃に両親を相次いで喪い、以後は、歳の離れた従兄であるイヒサンに引き取られる。ミュムタズは、歴史家であり東西の文化に造詣の深いイヒサンを精神面でも父とし、長ずるにつれてオスマン朝時代の伝統文化(文学、芸術、骨董)を深く愛するようになる。研究者となったミュムタズは、博士論文を書き上げたのち、ボスフォラス海峡を渡るフェリーで、夫と別れたばかりのヌーランと運命的に出会う。意気投合した二人は、イスタンブルの街並みに伝統の美しさを訪ね歩くなかで愛を深め、ついに結婚の意思を固めるが…。甘美なラブストーリーと伝統文化の美と神秘、そしてイスタンブルというトポスの魅力が渾然として描きだされた不朽の名作。

著者等紹介

タンプナル,アフメト・ハムディ[タンプナル,アフメトハムディ] [Tanpinar,Ahmet Hamdi]
20世紀トルコ文学の最高峰に位置する作家、詩人。1901年にイスタンブルに生まれる。1919年にイスタンブル大学文学部に入り、当時大詩人として知られていたヤヒャ・ケマルに師事し、大いに影響される。卒業後、10年ほどエルズルムやコンヤなどで高校の文学教師を務めた。1933年イスタンブルの芸術アカデミーで、美学と神話の講座に任命され、1939年には、イスタンブル大学文学部の教授に任命される。1942年から4年間マラティヤ選出の国会議員をつとめる。1962年1月イスタンブルで死去

和久井路子[ワクイミチコ]
横浜生まれ。アンカラ在住。フェリス女学院を経て、東京大学文学部言語学科卒業。同大学院修士課程修了(言語学・トルコ語学)。リハイ大学(アメリカ)で博士号取得(外国語教育)。現在、中東工科大学(アンカラ)現代諸語学科に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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miyu

42
素晴らしかった。最後の章は胸がドキドキしてしまい不覚にも涙が出そうになった。感動したとか名作だとかというよりも、この物語に囚われてしまいそうだ。この作品はオルハン・パムク関連で知ったのだが、そのあまりの分厚さと内容の濃さで読むのを躊躇していた。読み始めてもなかなか進まない。とにかく濃密だ。トルコという特異な位置に存在する国の歴史や事情や美術建造物などに少しでも理解があれば、本当の意味でのこの作品の良さにさらに身が震えるに違いない。しかし単純に人間の成長する上での苦悶や悦びの記録と思って読んでも充分だった。2015/12/20

藤月はな(灯れ松明の火)

28
ミュムタズムの恋と成長を描いたイスラム文化小説。子供が産めなくなってしまい、情緒不安定になった妻を支えるイヒサンがいい夫過ぎる一方で、ヌーランの夫のどうしようもないダメさ、ゴシップ好きの親族のお節介な独善性はいつの時代、どんなところでも同じなのね。しかし、破滅的な虚無主義者であるがためにこの物語でのメフィストフェレスなスアトの報われなさ故の虚無は怖すぎる。そして第二次大戦の幕開けという不穏な足音で幕を閉じたこの物語。本を閉じた後、あの大戦から始まったがために混沌とするイスラム世界の現在に胸が痛む2016/03/07

ワッピー

6
イスタンブールを舞台に、早くから両親と死別し、従兄イヒサンに育てられたインテリ青年ミュムタズと夫に離縁されたヌーランのひと夏の恋。二次大戦前夜の不穏な空気の中、東西の交点である古都で、伝統と現代のはざまに暮らす人々の歓び、惑い、葛藤が光と影の交錯する美しい町の点景として映し出され、伝説の音楽家エミン・デデの演奏の夜にクライマックスを迎えます。ワッピーは無粋者ですので恋はわかりませんが、普段接する機会のないトルコの伝統文化・音楽の描写に目を開かれる思いでした。この街は死ぬまでにぜひ訪れたい場所の1つです。 2016/01/31

ヒデじい

1
トルコの偉大な作家と言われるアメフト.ハムデイ.タンナブルの小説。"甘美で探求的で憂愁に満ちた叙情詩との評論そのまま。そう感じさせる翻訳も素晴らしい。2017/09/22

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