内容説明
なぜ250年もの禁教に耐えられたのか。400年前の宣教師たちが日本人の精神と暮らしを理解して創出した「日本人のキリスト教」と、それを禁教の時代にも守り続けるために信者が選択した「信仰並存」という形態を、多角的な研究から明快に描き出した画期的な書!「禁教で変容した信仰」という従来のイメージをくつがえす。
目次
第一章 かくれキリシタンについての考え方
第二章 かくれキリシタン信仰の実相
第三章 かくれキリシタン信仰の成立過程
第四章 かくれキリシタン信者の経済活動
第五章 イメージとしてのかくれキリシタン
終章 かくれキリシタンとは何か
著者等紹介
中園成生[ナカゾノシゲオ]
1963年、福岡県生まれ。平戸市生月町博物館・島の館館長。熊本大学文学部(民俗学)卒業。佐賀県呼子町在職中に捕鯨史研究に取り組み、生月町(現平戸市)転職後、かくれキリシタン信仰の調査・研究にも取り組んでいる。共著に『鯨取り絵物語』(弦書房、2009、第23回地方出版文化功労賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
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かくれキリシタン信者ーカトリック信仰+仏教や神道などの信仰要素併存 禁教期・独自形態を維持 特徴: 多信仰の概念 信仰の並存ー習合的・付帯的ではなく独立した信仰として存在 研究背景: これまでの研究ーカトリック信仰以外の要素=ダミー 仏教や神道などの信仰要素は調査されず 信仰定義: キリシタン信仰 かくれキリシタン信仰ー他の信仰と並存する形態 行事と信仰具: 洗礼や葬儀+仏教的要素 聖画やメダイ・オラショ 文化的・歴史的背景: 禁教政策→信仰を隠し生き延びた 信仰の維持ー地元の文化や社会的背景が深く関与 2025/01/28