内容説明
水俣の「いま」を伝える。251点の写真に刻まれた時間と記憶の深さと重さが胸を打つ。「近代」が犠牲を強いた人間の生と死には様々な姿があることを見てほしい。
目次
第1章 受難者たち
第2章 胎児性・小児性水俣病
第3章 子供たち
第4章 海と地
著者等紹介
小柴一良[コシバカズヨシ]
1948年大阪府生まれ。2022年熊本日日新聞社・新聞博物館で「9人の写真家が見た水俣」展開催。『写真・東京暮色TOKYO TWILIGHT』(草土社)写真集出版。(公益社団法人)日本写真家協会会員。(一般社団法人)「水俣・写真家の眼」理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どんぐり
82
水俣を撮り続けている小柴一良の写真集。〈受難者たち〉〈胎児性・小児性水俣病〉〈子供たち〉〈海と地〉の4章からなる写真251点による記録だ。昭和期の水俣病裁判の原告 ユージン・スミスの写真「水俣母子」のモデルとなった上村智子さんと母親の写真もある。おなかの赤ちゃんが丈夫に育つように、と毒魚とは知らずにたくさん食べた母親の「こん子は私の宝子です。私のからだから水銀ば吸いとってくれたおかげで、あとの6人の妹弟たちは元気だし私の症状も軽くすんどるんです」のことばが添えられている。→2025/03/01