感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェアー
5
最初見た時は「これが写真集?何を伝えたいの?」と思った。読み終えてもその感覚は消えなかった。だが、ページを閉じると、妙に「呼ばれる」のだ。写真から、訥々とした、決してうまくはない、写真家の語りが聞こえるようだ。 2025/03/05
卍ザワ
1
石牟礼道子「苦海浄土」からの引用と、その場所の現代水俣の風景写真からになるが、石牟礼道子が表現する、かつての「浄土」は、「苦海」と共に海の底に埋められておらず、その欠片みたいなものが現代でも身近にあり、それは自分でも手に取って扱うことができると、気付かされる。そして、苦海にばかりとらわれて、もう一つのこの世の視点から、「苦海浄土」を読めてなかったことに気付かされる。2024/08/17