内容説明
ブラジル北東部(セルタンとリトラル)で、公衆衛生研究者の眼がとらえた土着文化のゆるがぬ「深さ」と「潔さ」を軽快に描く!
目次
1 「いのち」のとらえ方(レンデイラ;女のための薬;アペリド ほか)
2 「日常」の愉しみと畏怖(湯沸かし器と片手鍋;シチオとファリーニャ;エンプレガーダ・ドメスティカ、あるいは家事労働をやってくれる人)
3 魂と「死」の受容(ガラナ;「キントゥラ」を拾う;ビリンバウ ほか)
カヌードスは何と闘っていたのか
著者等紹介
三砂ちづる[ミサゴチズル]
1958年山口県生まれ。兵庫県西宮市で育つ。京都薬科大学、神戸大学経済学部第二課程、琉球大学保健学研究科を経て、ロンドン大学Ph.D.(疫学)。津田塾大学多文化・国際協力学科教授。専門は疫学、母子保健(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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湖都
15
ブラジル人の恋人を追ってブラジル北東部のリトラルへ行き、公衆衛生に関わる仕事をしながら、家庭を持ち子供を育てて暮らした著者30代の10年間を綴った本。著者は私の両親と同じ歳で、綴られているブラジルは主に1990年代である。決して都会ではなく、土着宗教や風習のようなものが残っている。妊産婦や乳幼児に関する学術的な部分の記述もあるのだけど、全てが著者のサウダージと共に語られているのが特徴。とりあえず覚えておきたいのは、逆子を直すには早寝。粉ミルクによる授乳は危険?ガラナは北海道にもあるが別物?2022/10/24