出版社内容情報
複数投手を育成し継投で勝つ新時代の「投手育成術」
令和に入ってから、育成年代の肩ヒジを守るために投球数制限が導入された。
高校野球は「1週間500球以内」、小学生や中学生は地区によって違いはあるが「1日100球以内」と定められている。
昭和・平成の時代のように、エースひとりで勝ち抜く時代は終わった。複数投手の育成が当たり前であり、継投で勝ち抜くスタイルが求められるようになった。
しかし、現場の指導者からは、「複数の投手を育てるのは簡単ではない」「エースが下がった瞬間から、試合が壊れてしまう」という声が聞こえてくる。 複数の好投手がいるのは、もともと能力の高い 選手がいる学校(チーム)だけであるのが現状だ。
どうすれば、複数投手を育成できるのか。
育成・指導のスペシャリスト・川村卓が、科学的なコーチング、年代にあわせた指導論を育成のポイントから練習方法まで、さまざまな角度で解説する。
【内容】
●投手指導の理論的なポイント
●投手と野手の投げ方の違い
●「 野手兼投手 」 の育成がカギ
●投球数とピッチングの関係性
●キャッチボールの意識を高める
●投手育成につながるトレーニング
●肩ヒジの障害予防
●投手を生かす捕手の育成法(配球の考え方)
※内容は変更になる場合がございます。
内容説明
“二刀流”は当たり前!?ケガ予防&投球数制限対策に。エース1枚から継投で勝ち抜くチーム作りを。科学的アプローチから導く最前線の野球コーチング。「投球」と「送球」の技術的な違いを知ることが、野手兼投手を育てていく大きなポイント。
目次
インタビュー 工藤公康(元福岡ソフトバンクホークス監督)
第1章 投手と野手の違い(発育発達の基礎知識;逸材投手ほど投球障害に注意 ほか)
第2章 一流投手のメカニズム(ボールが握れるまで細かい指導は控える;しっかりと立つことから始まる ほか)
第3章 タイプ別の指導法(野手兼投手は主に4タイプ;右利き内野手(オーバースロー/スリークォーター) ほか)
第4章 下半身と上半身をつなげるトレーニング(投動作に必要な体の使い方;体を捻ることの重要性 ほか)
第5章 実戦で力を発揮する方法(マウンドの注意点;投球の間合いをずらす ほか)
著者等紹介
川村卓[カワムラタカシ]
筑波大学体育系准教授、筑波大学硬式野球部監督。1970年、北海道江別市生まれ。札幌開成高校の主将、外野手として甲子園に出場経験を持つ。筑波大大学院体育研究科修了後、北海道で高校教員として4年半勤務。2000年から筑波大体育科学系講師を務め、その後、同硬式野球部監督に就任する。野球方法論、コーチング学が専門で、大学院では野球コーチング論研究室を開設している。動作解析、一流選手の特徴など、科学的なアプローチにより分析するスポーツ科学の第一人者であり、年代別の指導方法の確立に取り組む。2019年4月に日本高野連が発足した『投手の障害予防に関する有識者会議』メンバー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。