二十歳の原点序章 (新装版)

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二十歳の原点序章 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784862550316
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

本書は1970年代に若者たちの間でベストセラーとなった高野悦子著『二十歳の原点』三部作の『二十歳の原点序章』新装版です。二十歳と6か月で、その生涯を自ら閉じた著者が高校卒業から京都で過ごす大学生活の青春時代を綴った日記です。

著者等紹介

高野悦子[タカノエツコ]
栃木県那須郡西那須野町(現那須塩原市)生まれ。宇都宮女子高を卒業し、立命館大学文学部史学科へ進学。社会・政治に関心を持ち、やがて学内バリケードに入るなどの活動を経験。しかし大学3年進級後の1969年6月24日未明、鉄道自殺を遂げる。中学時代から書き続けた日記が、『二十歳の原点』(1971年)、『二十歳の原点序章』(1974年)、『二十歳の原点ノート』(1976年)として新潮社より出版され、ベストセラーになった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

SOHSA

19
30数年ぶりの再読。多感で繊細で独善的で理想的で怠惰で情緒的な青春時代は、誰にでもある。その時代は往々にして高い理想と人間的な欲望の狭間で思い悩み、あてもなく彷徨する。本書の中に繰り返し登場する、新たな決意と一転しての諦めの場面は、同じところをぐるぐると回り続け、次第に疲弊していくリングワンダリングを連想させる。はたして高野悦子はそうして出口を見失っていったのか。死の直前を記した『二十歳の原点』よりも本書『~序章』にこそ、高野悦子の苦悩の原点が見て取れるように思う。2013/12/07

活字の旅遊人

7
それで僕も日記をつけたりはしたんだよな。

あさぎ

6
「独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である。」の一文が有名すぎる日記『二十歳の原点』。冒頭一文が鋭くて完成度が高すぎるので、彼女をつい一般的な大学生とは違う、特異な存在であるイメージを受ける。でもこの序章を読む限り、彼女もまた私と変わらず、自分のぐうたらさに日々いらっとしたり開き直ったりしながら過ごし、空気ばかり読んで他人に迎合する自分をたまに嫌に思う、ごく普通の大学生だ。学生闘争という時代背景こそあれど、彼女の姿は性別学校を問わず、多くの学生のなかにちょっとずつあるのだと思う。2011/02/11

のの

4
彼女の懊悩は、過剰なまでの自己批判に起因する。自省する意識が他者よりも明らかに強い。1968年6月12日、彼女はこう綴る。「さびしがりやで、びびんちょで、おくびょうもの。強がりをいってるけれど、本当はびびんちょの甘えんぼうなのです。」彼女は幾度も論理的に「私」という存在を思案するが、この文こそ、最も平凡で最も愚直な、心奥に潜む本心からの「私」分析の告白であり、これこそ彼女であるように思われる。ただの頭でっかちな女の子。その平凡さの上に見られるあの非凡さ、そのギャップが私たちを惹き付けるのだと思う。2015/05/11

emiko

3
「20歳の原点」のスタートに立つ為、20歳の原点ノート、20歳の原点序章を読み始める。希望に満ちた大学生活が高野悦子さんの思ったものとは違った方向に進んでいき、その中で悩み苦悩する姿が痛々しい。 そこまで、真剣に物事を突き詰めなくてもと思うが、学園紛争という時代背景なのか?個人の性格によるものなのか?本人しかわかりえないと思う。しかし、共感する部分は多かった。私も「死」への憧れが強かったが、何故か50年経った今も、しっかり生きている。

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