出版社内容情報
宇宙の観測は、可視光を使用してきた時代から、赤外線やX線などの電磁波を使用したものに発展し、マイクロ波により、宇宙誕生から38万年後の「火の玉宇宙」の姿を捉えるに至りました。ではその前の宇宙の姿はどうだったのでしょうか?それを観測することを可能にするのが「ニュートリノ」であり、さらに「重力波」です。
ニュートリノにより、「火の玉宇宙」のさらに奥までを見ることができ、重力波により、宇宙誕生時の姿を見ようとする段階にきています。
この2つの大きなキーワードについて、宇宙に興味のある人なら誰もが理解できるよう一つ一つ丁寧に解説していきます。
内容説明
マイクロ波により捉えられた宇宙誕生から38万年後の「火の玉宇宙」。その火の玉の奥、さらに誕生時の宇宙の姿を探るキーとなるニュートリノと重力波とはどのようなものなのか。
目次
第1章 人はどのようにして宇宙を見ているのか?
第2章 ニュートリノと重力波が「宇宙の謎」を解き明かす
第3章 幽霊粒子「ニュートリノ」の正体
第4章 ニュートリノ天文学で、宇宙の「ダーク世界」を読み解く
第5章 なぜ、「ニュートリノ振動」が画期的なのか?
第6章 ニュートリノが「新しい素粒子物理学」を拓く
第7章 重力波をどのようにして捉えるのか?
第8章 重力波、ついに直接観測で発見!
第9章 見えなかった宇宙をこじあける「重力波天文学」
著者等紹介
郡和範[コオリカズノリ]
1970年兵庫県加古川市に生まれる。現在、高エネルギー加速器研究機構(KEK)准教授、総合研究大学院大学と東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構を兼任。2000年東京大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。2004年米ハーバード大学博士研究員、2006年英ランカスター大学研究助手、2009年東北大学助教、2017年英オックスフォード大学招聘准教授などを経て現職に至る。この間、京都大学、東京大学、大阪大学の博士研究員に従事。主な研究内容は宇宙論・宇宙物理学の理論研究(キーワード:ビッグバン元素合成、ダークマター、初期宇宙のインフレーション、ブラックホール、重力波、宇宙初期の量子ゆらぎ、宇宙マイクロ波背景放射、21cm線放射、ニュートリノ、ガンマ線/X線、宇宙線、ダークエネルギー、バリオン数生成、など)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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